商業施設新聞
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第381回

(株)JR長崎シティ 代表取締役社長 赤木征二氏


今秋に商業の新館を開業
本館は改装で地元の集客を強化

2023/5/23

(株)JR長崎シティ 代表取締役社長 赤木征二氏
 (株)JR長崎シティは、長崎駅前で「アミュプラザ長崎」と「長崎街道かもめ市場」を運営している。2022年9月の西九州新幹線開通で賑わいを見せている長崎駅だが、今秋には「(仮称)新長崎駅ビル」が開業する予定。ビルの低層はアミュプラザ長崎の新館という位置づけで、商業エリアを展開する。本館についても食物販などを強化し、日常的に利用しやすい施設へとリニューアルする予定だ。代表取締役社長の赤木征二氏に話を聞いた。

―― 長崎駅再開発におけるアミュプラザ長崎への影響は。
 赤木 長崎駅周辺の再開発を振り返ると、在来線の高架化に伴いアミュプラザ長崎の目の前にあった長崎駅が先行して200m移設することとなり、一時的にお客さまへご不便をおかけした。ただ、客足についてはコロナ禍の影響が大きく、再開発での影響は少なかった。それが22年3月に長崎街道かもめ市場がオープンし、今秋には新長崎駅ビルが開業する。MICEが誘致できる「出島メッセ」のおかげで広域からの集客、22年9月の西九州新幹線開通で、九州各地からも集客できるようになった。
 今後はアミュプラザ長崎の本館、新長崎駅ビル、長崎街道かもめ市場を連携させて回遊性を高め、新たな賑わいを創出したい。

―― 長崎街道かもめ市場はどんな施設ですか。
 赤木 コンセプトは「長崎ファースト」で、全54店中4分の3を長崎資本の店舗とし、土産や長崎の美味しい飲食店を取り揃えている。特に、土産は地元でも今までなかった揚げたてのかまぼこを提供する店や、カステラでもミルクセーキ味の商品を販売するなど観光だけでなく、地元のお客様にも日常的に訪れてもらえるような工夫を凝らしている。飲食については長崎ちゃんぽんやトルコライス、五島うどんなど14店を展開している。

―― 西九州新幹線が開通しましたが、長崎駅やアミュプラザ長崎に変化はありますか。
 赤木 佐賀県から訪れる人が増えた。特に、これまで佐世保駅方面へ行く電車しかなかった嬉野市や武雄市に新駅ができたことで、新たな流れが生まれている。当社が運営するアミュプラザ長崎では、肌感覚としては電車でアミュプラザ長崎を訪れる人が10%から20%程度に、売上高についても10%程度上がっているような印象がある。

―― 新長崎駅ビルについてはどうしますか。
新長崎駅ビルの完成イメージ
新長崎駅ビルの完成イメージ
 赤木 1~4階と5階の一部の商業エリアを当社が運営する。1階にはコスメを充実させ、2~5階にも長崎になかった店舗や大型店を導入していく。店舗数は非公表だが、テナントリーシングはすでに終了している。
 新館は長崎県になかった目新しい店舗で地元のお客様を集客する。対して本館1階をこれまで足りなかった食物販などを取り揃えたフードマーケットのようなエリアへとリニューアルし、地元のお客様が日常的に利用できる館とし、役割分担を図る。

―― 長崎駅の開発が進むと駅周辺に人が滞留してしまうのでは。
 赤木 長崎街道かもめ市場には、土産や飲食で長崎の美味しいものを取り揃えることで、長崎のショーウィンドウ的な役割も持たせており、観光のお客様には中心市街地にある本店へも巡ってもらいたい。さらに、22年からはアミュプラザ長崎と中心市街地にある商業施設、「浜屋百貨店」と「みらい長崎ココウォーク」との合同初売りを開催するなど、回遊してもらえる施策に取り組んでいる。
 今後は25年に、長崎駅前で開発中の多目的広場の供用が開始される。長崎市の祭りの会場のひとつとして活用してもらい、市全体の賑わい創出に貢献できればと思っている。

(聞き手・北田啓貴記者)
商業施設新聞2494号(2023年5月9日)(1面)
 デベロッパーに聞く 次世代の商業・街づくり No.405

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