工場計画情報
新聞情報紙のご案内・ご購読 書籍のご案内・ご購入 セミナー/イベントのご案内 広告のご案内
File72

商工中金、中小企業設備投資動向調査公表、23年度設備投資実施企業は40.5%


2023/4/25

 (株)商工組合中央金庫は、中小企業設備投資動向調査をまとめた。これによると設備投資の2022年度実績見込では、実施(設備投資「有」)企業割合は全体の61.8%と実績見込として05年以来の高水準。また、23年度当初計画も、設備投資「有」が全体の40.5%と当初計画時点では07年以来の高水準となった。

 製造業の22年度実績見込は、設備投資「有」企業が71.8%。23年度当初計画は「有」が47.4%で、前年度当初計画45.1%から2.3%増加。非製造業の22年度実績見込は設備投資「有」企業が57.0%。23年度当初計画は「有」が37.2%で、前年度当初計画35.1%から2.1%増加した。

 設備投資目的は、22年度実績見込、23年度当初計画ともに上位3つは「設備の代替」、「維持・補修」、「増産・販売力増強(国内向け)」となった。年度間での変化をみると、22年度実績見込では「新規事業への進出」が21年度実績比で増加したほか、「情報化関連」は21年度実績から23年度当初計画にかけて比率を高めている。

 設備投資額の増減率は、全産業では22年度実績見込で21年度実績対比13.4%増と、実績見込時点で2年連続の前年同期比プラスとなり、13年度以来の高水準となった。23年度当初計画は22年度実績見込対比33.3%減。22年度当初計画の25.8%減を下回った。

 製造業の設備投資額の増減率は22年度実績見込で21年度実績対比13.2%増。23年度当初計画は22年度実績見込対比24.6%減。非製造業の設備投資額の増減率は22年度実績見込で21年度実績対比13.6%増。23年度当初計画は22年度実績見込対比39.5%減。

 22年度実績見込における設備投資を実施しない理由の上位は、「現状で設備は適正水準」が58.5%、「景気の先行き不透明」が27.1%となっている。21年度からの変化幅では「必要な人材が確保できない」が1.8%上昇しているほか、「資源高による投資コスト上昇」も1.3%増となった。23年度当初計画でも「現状で設備は適正水準」が60.8%と最も高い。「景気の先行き不透明」や
「企業収益の悪化」、「業界の需要減退」などの割合は、22年実績見込から一段と低下した。

 1社あたり設備資金調達構成比を単純平均した結果をみると、2022年度実績見込の全企業平均の「金融機関借入」は32.7%。2023年度当初計画は「金融機関借入」が37.7%と、前年同期比で「金融機関借入」の構成比が低下した。
サイト内検索