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No.60

愛知県など、「愛知県産業立地セミナー2022 IN 東京」開催、知事が立地を呼びかけ


2022/12/6

 愛知県などが主催した「愛知県産業立地セミナー2022 IN 東京」が11月15日に東京都内のホテルで開催された。大村秀章愛知県知事が「産業首都あいちを目指して~国際イノベーション都市への飛躍~」のテーマで講演し、11月1日に開園したジブリパークについてもからめて、県の魅力や産業施策など概略を紹介した。

 愛知県は産業集積が厚く、製造品出荷額が44年連続全国第1位となっている。自動車産業の集積も進んでおり、同県の輸送用機械器具の製造品出荷額は23兆3623億円で、38.8%と圧倒的なシェアを誇る。豊田岡崎地区のトヨタ自動車向けの研究開発用地を造成し、21年3月に用地引き渡しを完了した。EV、FCV、PHVの普及台数は全国1位で、水素ステーションの整備数は39カ所とこちらも全国第1位となっている。

 航空宇宙産業の集積も進んでおり、航空機・部品生産高の全国シェアは45.5%、輸出額は同57.8%といずれも全国第1位となっている。

 ロボット産業拠点も目指しており、さらなる振興へ向けてドローン産業活用推進、サービスロボットの社会実装などを進めている。デジタル技術の活用に向けては中部国際空港島および周辺地域で、5Gなどデジタル技術の活用に向けた「あいちデジタルアイランドプロジェクト」を実施予定である。

 交通インフラも充実しており、名古屋環状2号線も全線開通済み。27年にはリニア中央新幹線が開業予定で、中部国際空港第2滑走路の供用開始に向けた整備も進めている。

 補助制度も充実しており、これまでに424件の投資案件を採択し、投資額約6856億円、約6万4000人の雇用を維持・創出している。4月には県内に拠点を設置するソフト系IT企業を支援する補助金メニューも新設した。

 県内にスタートアップの創出・育成・誘致を図る中核支援拠点「STATION Ai」の整備を進めており、24年10月のオープンを予定。イスラエルイノベーション庁との連携協定を締結した。

 愛知県では25年夏開所予定で新体育館の整備や25年度完了予定で基幹的広域防災拠点の整備も進めている。

 講演では、11月1日にオープンしたジブリパークについても紹介。すでに、海外メディアからの取材も多く来ており、コロナ禍明けには海外からの来場者も期待できるとしている。

大村秀章愛知県知事
大村秀章愛知県知事
 大村知事は「新たなビジネスチャンスを愛知から作り上げていきたい」と語った。

 企業講演では、トヨタ紡織(株)取締役執行役員Chief Technology Officerの山本卓氏が「インテリアスペースクリエイターに向けて」のテーマで、同社の取り組み状況などについて説明した。

 同社では移動空間の新しい価値を生み出すインテリアスペースクリエイターを目指すと宣言しており、期待を超えるソリューションを創造し、心豊かな暮らしへ貢献することを目指している。30年にはライドシェア市場が成長し、50年には自動運転タクシー市場が拡大すると予測しており、それに向けた製品開発を進めている。

 講演では、所有に向けた「MX191」、ライドシェア向けの「MX221」、サービス空間向けの「MOOX」などを紹介。さらに2月に愛知県モリコロパークで行われた「新しい移動体験」の実証実験の様子などを紹介した。

 また、さらなる未来を見据えて同社が取り組んでいる起潮力活用技術による植物工場やスッポンの養殖、自己修復性ポリマー技術、海藻由来の生分解プラスチック精製技術などを紹介した。

 このほか、愛知県内の半田市、豊川市、刈谷市、蒲郡市、常滑市、新城市、日進市、田原市の市長もしくは副市長、幸田町長がそれぞれ市・町の概要、魅力、優遇制度、工業団地などを紹介した。
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