RX Japan(株)(旧リード エグジビション ジャパン、東京都新宿区)は、2022年8月31日~9月2日に千葉・幕張メッセで「ネプコンジャパン秋」を開催する。足元ではクルマのCASE(コネクテッド、自動運転、シェアリング、電動化)に代表される100年に一度の変革が起こっており、特に動きが速いエレクトロニクス産業のなかでは、最新の技術や製品を売り込んだり、情報収集するタイミングがますます重要になる。同社は、実際の展示会だからこそ得られる価値がそこにあるという。1月に開催した「インターネプコン ジャパン」だが、秋バージョンも開催することを決めた主催者を代表して、同社事務局長の前薗雄飛氏に開催の見所などを聞いた。
―― ネプコンジャパン秋を開催します。
前薗 ネプコンジャパンは例年1月に開催しているエレクトロニクス製品・実装関連の新商品や新技術を紹介・展示する世界最大規模の見本市である。新型コロナ下で、なかなかリアルな展示会を開催することが難しかったこの2年半のなかで、日増しに「対面での展示会をぜひ開催してほしい」との声が事務局に届いていた。我々も実際の新製品や最新技術の商談を対面でできる場の重要性を再認識して、今回の開催にこぎつけた。
―― 同時開催・併催展示も実施します。
前薗 1月と同様にEVやFCV技術など、車の先端技術展をはじめ産業用ロボットの開発・活用展、IoT技術を活用した製造革新を追求するスマート工場EXPOを予定している。さらにはエレクトロニクス社会や脱炭素化社会には必須のデバイスとなる2次電池やFC(燃料電池)などにフォーカスした展示会も併催する。
―― 見所について。
前薗 DXやGX化が加速しており、クルマの電動化もカーボンニュートラル社会の実現には不可欠な動きとなっている。高速・大容量通信を可能にする5Gや6Gの整備や技術開発も本格化してきている。こうした最新の先端製品や技術に直接触れていただきたい。1月に開催されたにもかかわらず、今回のイベントでは600案件もの製品が紹介・展示される予定だ。
エレクトロニクス産業はとりわけ技術革新や動きの速い業界だ。対面ならではの直接見て話して商談する価値を再認識してほしい。思わぬ技術に出会えることも実際の展示会の魅力だ。
Webでも注目テーマ別の特集を公開しているのでぜひ見ていただきたい。
―― 基調講演・セミナーも盛りだくさんです。
前薗 基調・特別講演では、半導体のファンドリー企業世界最大のTSMCから、車載向けデバイスの開発責任者であるCheng-Ming Lin氏に自社の車載向け半導体戦略を語ってもらう。また、東京大学の黒田忠広教授には「半導体戦略と3D集積」、そして産業タイムズ社の泉谷渉会長には「SDGs、メタバース、車載は時代を動かす!」と題したタイトルで、半導体・電子部品のさらなる成長市場の最新動向を俯瞰していただく。
また各種セミナーでも自動車をはじめ、スマート工場、ロボット業界などから第一人者をそれぞれ招き、最新の動きや注目トピックスについて市場や最新技術の動向を解説していただく。
―― 改めて来場者・出展者へのメッセージを。
前薗 ぜひとも実際の展示会に足を運んでいただいて、新製品を目の前にしての対面商談ができる利点を肌で感じていただければと思う。訪日に向けて、海外からのバイヤーにも個別に声をかけており、これまでの展示会よりも参加人数が増えることを願っている。コロナ対策も万全を期し、安心して来場していただける展示会の開催を目指す。改めて今の時代にリアルな展示会の価値は高まっていると思うので、皆様の来場を心からお待ちしている。
(聞き手・特別編集委員 野村和広)
本紙2022年7月21日号6面 掲載