商業施設新聞
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No.850

ホテルで導入進むアメニティーバー


今村香里

2022/3/29

 サステナビリティ、SDGs、エシカルなど、最近では地球環境や社会に優しく、持続できる豊かな生活を目指した用語が飛び交っている。これらは、街、建物、商品など私たちの身近に触れる様々なものに関わっており、個人だけではなく、開発の時点で意識する企業も増えた。身近なところでいえば、プラスチックごみの削減を目的に実施しているレジ袋の有料化だが、実際に効果があるなしはさておき、環境問題を意識するようになったのではないだろうか。

 私はさらに意識を高めてみようと、コンビニのスプーンやフォークをもらわなかったり、プラスチック容器に入っている商品の購入をできるだけ避けたりしてみたものの、なかなか続けていくにはハードルが高かった。生活の中にプラスチックは溢れており、ストレスを感じ「豊かな生活」という点では逆効果だと思ったからだ。SNSなどで憧れるエシカル消費意識の高いインフルエンサーの真似すらほど遠い。

KO KO HOTEL 大阪なんばのアメニティーバー
KO KO HOTEL 大阪なんばのアメニティーバー
 気軽にできそうという点では、ホテルのアメニティーバーがある。以前からあったものだが、4月1日施行の「プラスチック資源循環法」もあってか、導入するホテルが増えたと感じる。アメニティーバーは、歯ブラシ、クシ、ボディタオルなどなど、通常は客室に用意されているものだが、必要な分だけ顧客が自ら取り客室に持っていくセルフ形式のサービスだ。ホテル側もスタッフが設置する手間を省ける。

 また、インスタントドリンク、入浴剤、ケアコスメなどは数種類の中から選べるようなものもあり、「セレクトする」という楽しみも生まれる。これなら、必要な分だけ好きな種類を気軽に手に取れ、利用者としても少し環境に良いことをしている気分になれる。

 関西エリアでは、コロナ禍でインバウンドの利用が減ってもアフターコロナを見据えたホテル開発は依然として多い。21年12月に開業した「KO KO HOTEL 大阪なんば」(98室)や、22年3月に開業した「フォーズホテル近鉄 大阪なんば」(69室)でもアメニティーバーが導入されている。特にこうした宿泊特化型ホテルでは、セルフ式のアメニティーバーを採用するケースが増えている。

 今後ホテルに宿泊した際は、ただアメニティを取っていくのではなく、持続可能な今後の社会へつながることも意識したい。
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