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日本政策金融公庫、20年度小企業の設備投資動向調査で実施企業は29.8%、21年度は14.8%


2021/6/15

 (株)日本政策金融公庫(東京都千代田区大手町1-9-4、Tel.03-3270-1691)は、「小企業の設備投資動向調査」結果(2020年度)をまとめた。これによると、20年度に設備投資を実施した企業の割合は、前年度に比べて0.6ポイント上昇し、29.8%となった。21年度に設備投資を予定している企業の割合は、20年度の予定企業割合から1.5ポイント上昇し、14.8%となった。

 業種別に20年度の設備投資実施割合をみると、運輸業が43.2%と最も高く、次いで情報通信業(40.9%)、飲食店・宿泊業(34.4%)の順となっている。

 従業者規模別に設備投資実施割合をみると、「1~4人」で25.0%、「5~9人」で35.4%、「10人以上」で44.1%と、規模が大きい企業ほど高くなっている。

 業歴別に設備投資実施割合をみると、「3年以上5年未満」で47.1%と最も高くなっており、次いで「1年以上3年未満」で42.9%となっている。

 20年度の設備投資の目的をみると、「補修・更新」と回答した企業割合が58.2%と最も高く、次いで、「省力化・合理化」(24.8%)、「売上増加」(24.3%)の順となっている。

 設備投資の目的を業種別にみると、どの業種でも「補修・更新」が最も高くなっている。なかでも、運輸業や小売業での割合が高い。一方、「省力化・合理化」の割合は、製造業や卸売業で高くなっている。

 年間の設備投資の金額をみると、「50万円未満」と回答した企業割合が26.2%と最も高く、次いで「100万円以上300万円未満」(25.9%)、「50万円以上100万円未満」(20.0%)の順となっている。300万円以上の企業割合は前年度から8.6ポイント低下し、28.0%となった。

 設備投資の内容をみると、「車両」と回答した企業割合が18.4%と最も高く、次いで「空調機器」(14.8%)、「建物の増改築」(12.9%)の順となっている。「空調機器」は前年度に比べて7.2ポイント上昇した。

 設備投資の内容を業種別にみると、「車両」は運輸業や建設業、「空調機器」は飲食店・宿泊業や小売業の割合が高くなっている。

 設備投資を実施しなかった企業に現在の設備について尋ねたところ、「十分である」と回答した企業割合は62.4%、「不十分である」と回答した企業割合は37.6%となった。

 現在の設備が「不十分である」と回答した企業に設備投資を実施しなかった理由を尋ねたところ、「事業の先行きに不安があるから」が69.5%と最も多く、次いで「借り入れ返済(リース支払)負担が重いから」(46.9%)の順となっている。「事業の先行きに不安があるから」は前年度に比べて11.0ポイント上昇した。


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