日本史や世界史など、歴史は得意ではないが、江戸東京博物館そのものには興味があり、以前から行ってみたいと思っていた。いざ行ってみると、筆者の期待をいい意味で裏切ってくれた。
江戸東京博物館は、JR総武線・都営地下鉄大江戸線の両国駅からすぐのところにある、歴史博物館である。約400年にわたる江戸・東京の歴史文化や人々の生活模様が、江戸ゾーン、東京ゾーンという2つのゾーンで紹介されている。それぞれ、パネル展示以外に、移動に使用された籠、人力車に乗ることもでき、見るだけでなく体験することもできる。江戸東京博物館には堅苦しい印象があったが、東京がどのように発展して、今日に至っているのかを知ることは、非常に重要なことであると考えた。
江戸ゾーンは武士の暮らしや、庶民の生活、商業、伝統文化、経済など細かい構成がされており、当時の江戸がどういうものであったかを理解できる。また、江戸幕府を開いた徳川家についても、ゆかりの品や銅像の展示があった。東京ゾーンは文明開化から始まり、関東大震災、東京大空襲で焼け野原となったところからの復活など、戦後の東京がどう変わっていったのかを詳しく紹介している。
また、イベントも多彩だ。展示では期間限定でテーマが変わる。筆者が行った時は、日本全国で発掘された歴史物を展示する催し物が行われていた。そのほかにも寄席や、トークショー、講座形式の「えどはくカルチャー」など、何度来ても飽きさせないイベントがたくさんある。
社会科見学のコースとしても大人気らしく、クイズシートやワークシートなども用意してある。普段教科書上でしか見たことのないものを目で見て感じることができるのは非常にいい経験になりそうだ。
館内はほかにも図書室や映像ライブラリー、ミュージアムショップなど、思った以上に充実している。東京の移り変わりを知ることで、日本の歴史を知る。少し賢くなった気がした。