電子デバイス産業新聞(旧半導体産業新聞)
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第34回

(株)ジェイデバイス 代表取締役社長 仲谷善文氏


アムコアの出資比率60%へ
海外進出 年度内に具体化

2013/4/19

(株)ジェイデバイス 代表取締役社長 仲谷善文氏
 国内後工程業界の期待の星として知られる(株)ジェイデバイス(大分県臼杵市福良1913-2、Tel.0972-63-1390)が、事業拡大に向けた動きを加速している。2012年末に富士通セミコンダクターの後工程部門を担当する富士通インテグレーテッドマイクロテクノロジ(FIM)を、そして13年に入ってルネサスの国内後工程拠点3カ所を矢継ぎ早に買収。これにより売上高は一気に1000億円規模に跳ね上がり、OSAT(Outsourced Semiconductor Assembly & Test)業界でトップ5入りを果たした。
 仲谷社長に買収の意図と今後の新生ジェイデバイスについて語ってもらった。

―― まずは、12年度を振り返って。
 仲谷 売上高では1月から富士通(FIM)の売り上げ分が加わっていることから、前年度比10%程度の増収となる約500億円を達成できた。当社は国内顧客が中心なので、12年度は総じて低調に推移しており、工場稼働率も決して良いとは言えなかった。ただし、収益はしっかりと出せており、今期も営業黒字は確保することができた。

―― 改めて、買収の意図を聞かせてください。
 仲谷 半導体後工程は物量が大事で、材料調達や装置購入でスケールメリットが活きてくる。後工程という当社の事業領域では規模を拡大させる必要があった。

―― 一方で拠点が分散しており、収益性の確保が危惧されます。
 仲谷 経済的な規模を達成できるめどは立っている。後工程は前工程に比べて装置の台数が細分化され、かつ多い。よって、経済合理性を発揮できる規模が小さくて済み、1工場400~500人であれば十分収益を生み出すことができる。今後は製品ラインの組み換えを行っていくことで、さらなる生産効率の向上が図れると思う。

(聞き手・本紙編集部)
(以下、本紙2013年4月17日号1、2面)

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