緊急事態宣言中にオンライン飲み会が定着した。最初はオンラインで対面すると少しぎこちなかったが、お酒の量が増えると気心知れた友人同士ならいつもと同じように会話が弾んでいく。そうした中で“画面越しの印象”が話題になると、一面白い壁しかない殺風景な筆者の部屋は、冷たい感じがするという話になった。壁画や観葉植物など友人からあれやこれやと提案があり、次のオンラインまでには背景のディスプレイを改善すると約束させられた。
自粛解除と同時に、まずはキャンドル作りの体験に出向いた。以前から興味があったもののなかなか行動に移せなかったのだが、今はネットでも体験予約ができるなど便利になった。感染対策として個人で教えてもらえるキャンドルスクールを選択し、ワクワクしながら到着した。キャンドル作りは材料が揃っていれば意外と簡単だった。まずは、中に入れるドライフラワーなどを選び、いったんビンの中に置いていく。ここでポイントなのが、ロウをつくる(ビンに流し込む)際に浮いてこないか、固まらないうちに素早く入れられるかなどをイメージしながら配置することだ。これさえクリアすれば元々手先が器用な筆者は淡々とこなしていけた。
出来栄えは80点くらい……。少し欲張って材料を入れたせいで材料からの気泡がたくさん出てしまったからだ。何はともあれ、初めてのキャンドル作りは成功した。落ち着いた部屋のイメージにぴったりな、オレンジをベースにしたキャンドルが完成した。
それからその足で、近くの商店街に行き、100円ショップで小さな棚を購入し、さらに花屋に立ち寄り観葉植物を購入して部屋に飾った。我ながら出来栄えに満足し、今後も新しい趣味として部屋の雑貨を充実していこうと思っている。
さて、友人達の反応はというと、少しデザインが地味だとかなんとか、言われ放題だった。だが、こうして遠くにいる友人と気軽に話せるオンライン飲み会は楽しい。今度はGo Toを活用した旅行をしたいと話しているが、友人らの職種によっては、県外移動もまだまだ厳しいというのが現状だ。
また、こうした体験を経て改めて実感したのだが、コロナ禍で多くの企業の業績が悪化する中、ホーム・インテリア雑貨関連の業績は減少ながらも巣ごもり需要として抑えられている印象だ。ニトリHDの20年3月期は33期連続の増収増益で今年度も増収増益を目指す。また、アパレル大手のワールドは都心店舗の臨時休業の影響が出たものの、NSC向け店舗や雑貨業態では影響が抑えられたという。梅田の「NU茶屋町」は近年、雑貨業態を増やしており、20年度第1四半期はコロナ禍でもその効果が顕著に表れたという。筆者のように部屋づくりに精を出している人は多いのではないか。コロナ禍でも新たな趣味を見つけ、新スタイルの幕開けだとポジティブに考え明るいニュースを提供したいと日々思う。