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No.55

愛知県など、「愛知県産業立地セミナー2019 IN 東京」開催、知事が魅力を紹介


2019/12/17

大村秀章知事
大村秀章知事
 愛知県などが主催した「愛知県産業立地セミナー2019 IN 東京」が、11月25日に東京都内のホテルで開催された。大村秀章愛知県知事が「産業首都あいちを目指して」のテーマで講演し、県の魅力や産業施策などを紹介した。

 愛知県は、2018年の工場立地件数は全国第1位で、製造品出荷額は41年連続で全国1位となっている。また24業種のうち11業種で全国シェア1位を占めている。

 自動車産業の集積も進んでおり、水素ステーションの設置数は20カ所で全国1位となっており、19年度は8カ所を整備する計画。18年からは5Gを使った自動運転の実験も行っている。トヨタ自動車の研究開発施設用地の増設を進めており、18年2月に中工区の引き渡しを終えている。今後20年3月には東工区の一部を引き渡す予定で、20年度末までに全工区を引き渡す予定である。

 航空宇宙産業の集積も進んでいる。航空機・部品生産高は全国シェア50%で、うち航空機体部品では71.2%となっている。航空機・部品の生産高は12年から18年の間で約2倍となっている。

 ロボット産業拠点の集積も進めており、ロボット事業所数は1位、生産額は2位。20年10月にはロボットカップアジアパシフィック2020あいちとワールドロボットサミット2020を同時開催する。

 18年10月にスタートアップ創出・誘致を柱とする地域総合戦略を策定。19年9月にはスタートアップ推進課を設置した。21年度中には総合的なスタートアップ支援の中核支援拠点となる「ステーションAi(アイ)」をオープンさせる計画。愛知県勤労会館跡地に整備する計画で、世界から優秀な人材を集め、新たな付加価値の創出を図る拠点とする。また、ステーションAiが整備されるまでの間、名古屋市内の民間施設を活用した早期支援拠点を20年1月にオープンする。

 愛知県内では、22年の開業を目標に、20年度からジブリパークの建設工事が始まる予定。また、愛知ディスティネーションキャンペーンの一環で、フジテレビ系列で放送中のアニメ「サザエさん」のオープニング映像で愛知県の観光地が紹介されていることなども説明した。

 続いて、「モビリティカンパニーへの変革」の演題で、トヨタ自動車(株)先進技術開発カンパニー Presidentの奥地弘章氏が講演し、今後トヨタ自動車がモビリティカンパニーとしてどのようなことをやろうとしているかを説明した。

 CASEに代表される自動車業界の変革は、馬と馬車が車に代わったことに匹敵するほどの変革が来ているとし、トヨタ自動車もCASEに向けて、オープンに幅広く仲間を募り、世界の人々の様々な移動を助ける企業へと変革を遂げているとした。

 HV、PHV、FCV、EVなどの電動車への取り組み状況や水素社会への対応、自動運転への取り組みやモビリティサービスプラットフォームへの対応や取り組み状況などを紹介し、「1社ではできないので幅広くパートナーを集っていきたいと思う」と語った。

 最後に愛知県内の自治体として、常滑市長の伊藤辰矢氏と幸田町長の成瀬敦氏が講演した。

 常滑市長は常滑市の魅力や優遇制度、中部臨空年について紹介。幸田町長は幸田町の状況などについて説明するとともに、愛知県企業庁と共同で工業団地の開発を検討していることを紹介し、「企業と農業の調和を図りながら、これからの未来に役立つような町にしたい」と語った。
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