「Akamaiこそがインテリジェントエッジのリーダーであり、パイオニアなのだ。プラットフォームは全世界に展開されている。何とサーバーの数は世界で約24万台、日々60テラビット/秒以上のトラフィック量を配信する」
アカマイ・テクノロジーズ合同会社
製造営業本部本部長 力一浩氏(左)、
同インダストリー営業統括本部統括本部長
田村整氏(右)
力強くこう語るのは、Akamaiの日本法人であるアカマイ・テクノロジーズ合同会社の製造営業本部長 力一浩氏である。世界の情報処理はグローバルな分散型に向かっており、クラウド処理が50%、エッジ処理が50%と予想する向きは多い。Akamaiはとりわけセキュリティーに強く、意思決定、アプリケーション、体験をユーザーの最も近くで提供すると同時に、攻撃や脅威を遠ざける手法で一気に頭角を現してきた。
半導体製造装置大手の日立ハイテクノロジーズは、Akamaiソリューションをかなり活用している。同社は特に科学・医療システムに注力しているが、ページの軽量化を図りながらクオリティーの高い画像の表示を2倍に高速化できるB to Bのユーザー対応がとりわけ評価できるというのだ。
国内製造業においてもAkamaiの採用は進んでいる。自動車、電機、建機、農機業界では何とすべての大手メーカーと取引があるという。
「Akamaiが提供しているインテリジェント・エッジ・プラットフォームは、独自の力を通して何でも可能になる世界を思い描いている。この力こそがマルチクラウド環境の高速化とセキュリティーの確保を実現し、ひいてはデジタルの未来を手にするために必要な敏捷性を生み出すのだ」
こう語るのはAkamaiの日本法人で営業統括本部長を務める田村整氏である。田村氏によればIoT時代を迎えてさらに巧妙化するサイバー攻撃が増えてきており、知的財産を守るためには高度なセキュリティーを持つプロの力が必要なのだという。また自動運転時代を迎え、AI活用が活発化しているが、これまた高速通信に加え、徹底的に攻撃をブロックするセキュリティーが重要であり、Akamaiはこの分野で画期的に強い力を発揮しているともいうのだ。
さて、アカマイ・テクノロジーズ合同会社は5月15日(水)15:00~17:50に電子デバイス産業新聞の特別協力を得て、「イノベーションを起こす効果的セキュリティ&ウェブ戦略」と題するセミナーを開催する。この冒頭の40分間は筆者、つまり泉谷渉が発題講演を行うことになった。タイトルは「IoT革命は45兆個のセンサーでつなぐ世界~生産・物流・販売の産業革命が1000兆円市場をもたらす~」というものであり、最新取材をベースに半導体、電子部品などの最新動向を徹底レポートする考えだ。この講演のあとには、半導体テスター世界トップのアドバンテストがAkamaiソリューションの活用事例を語る。ラストはアカマイ・テクノロジーズの主催者講演という構成になっている。
参加費は無料(要事前登録)。会場は同社本店(東京都中央区京橋2-1-3 京橋トラストタワー Tel.03-4520-7518)、お申し込み・お問い合わせは、アカマイ・テクノロジーズの専用HP(
https://content.akamai.com/jp-ja-ME12325-semiconductor-seminar.html)まで。
米中貿易戦争の激化の原因は、何といっても知財権の盗用がベースとなっており、今後は半導体デバイス/装置/材料メーカーにおいても、セキュリティーは死活問題になってくるだろう。そうした際にAkamaiのソリューションは意味を持ってくる。何しろAkamaiは米国の名門であるマサチューセッツ工科大学の教授が創業した企業であり、セキュリティーの高度化サポートにはとにかくめっぽう強いのだ。
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泉谷 渉(いずみや わたる)略歴
神奈川県横浜市出身。中央大学法学部政治学科卒業。35年以上にわたって第一線を走ってきた国内最古参の半導体記者であり、現在は産業タイムズ社 社長。著書には『自動車世界戦争』、『日・米・中IoT最終戦争』、(以上、東洋経済新報社)、『これが半導体の全貌だ』(かんき出版)、『心から感動する会社』(亜紀書房)、『君はニッポン100年企業の底力を見たか!!』(産業タイムズ社)など27冊がある。一般社団法人日本電子デバイス産業協会 理事 副会長。全国各地を講演と取材で飛びまわる毎日が続く。