商業施設新聞
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No.699

愛車の高齢化


永松 茂和

2019/3/26

 「そろそろお車の買い替えを考えてはいかがでしょうか」。付き合いのあるディーラーに行くとまず言われるセリフである。それもそのはず、今乗っている自動車を取得したのは2000年であり、あと1年で購入してから20年目を迎えようとしているからだ。10年ひと昔という言葉があるが、この車はふた昔前に達しようとしている。振り返ってみればあっという間のことである。

 当然、担当するセールスマンは何人も変わり、現在は定期点検と車検だけの付き合いになってしまった。だが、これだけ長い間乗っているのには理由がある。購入した車がデザイナーズコラボの期間限定車で、各種装備が施され、気に入っていたので長く乗ろうと考えていたことが一番の理由だ。また、一定の年数を超えた車に義務付けられていた1年の車検が2年となり、必要以上の支出をしなくてよくなったのも理由の一つである。

 走行距離に関しても、以前はちょくちょく遠乗りをしていたが、旅行など長距離の移動手段が電車になったため、近くのショッピングセンターに行く程度にしか利用しなくなってしまったのだ。したがって、走行距離は20年近くを経過したにもかかわらず、4万km弱しか達していない状況である。通勤などで頻繁に利用する人ならば、1~2年で達する数字だろう。1年に平均して2000kmほどの走行距離しかない現状であれば、まだ十分に乗れるという意識が働くのは無理からぬ話である。

自動車技術は日進月歩で進化している(写真と本文は関係ありません)
自動車技術は日進月歩で進化している
(写真と本文は関係ありません)
 その我が車も先日9回目の車検を迎えた。経年劣化などもあるため、年に数回の定期点検パックに加入し、隅から隅まで念入りに点検をしてもらい、できるだけ経費を抑えようと考えていたものの無駄な努力であった。車検の少し前に受けた定期点検では、ほぼ正常であり異常な部分はなかったものの、車検前の見積もり検査では、バッテリーなど数カ所の部品交換が必要と言われてしまった。点検からわずか数十kmしか走行していないにもかかわらず、である。

 いよいよ、車を乗り換える時期に来ているのかもしれない。そういえば車検の時には代車に驚かされた。キーをダッシュボードに置いた状態でも、ボタンを押すだけでエンジンがかかるし、ドアも自動で閉まる。さらに、駐車場にとめる際は、モニターで自車と周囲の障害物の状況が把握でき、うまく誘導してくれるという優れものである。思わず、ディーラーのスタッフにこのシステムは信用できるのかと聞いてしまったほど。

 今の自動車は自動運転など、様々な先進技術が導入され感心させられるが、今後も自動運転や電気自動車などが進歩するのは確実である。2年後の次の車検まで、また悩みが増えそうだ。
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