商業施設新聞
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No.689

年男と厄年


永松 茂和

2019/1/15

 年には勝てないと言われるが、中高年になると精神的には若いと思っていても、そのことを痛切に感じることがよくある。近くのものが見えにくくなり、疲れがすぐに取れないなど、数えあげればきりがない。気持ちは若いつもりでいるものの、体が付いてきてくれない状況だ。こればかりは医者がどのような薬を処方しようが、手術を行っても治しようがないのが現実だ。考えていることと動作のアンバランスが顕著になる、いやな年代とも言える。

 そういえば最近では、少しの距離を歩いただけでも息切れすることが多くなったし、電車に乗れば、空いている座席を探してしまう情けない自分がいる。昨年末に行った定期検診では日ごろの節制の効果もあり、糖尿病の重要な数値である血糖値は上がらずに落ち着いたものの、依然、コレステロールの項目は要注意で、胃も経過観察の状況だ。2019年も年が明けたが、当然のことながら今年もまずは体の節制を心がけ、健康に気を付けることが第一の抱負となる。

初詣で参拝する人々
初詣で参拝する人々
 ところで今年は、元号は平成31年であるが、天皇陛下が生前退位し、皇太子殿下が新天皇に即位するため、5月1日から新元号となる記念すべき年となる。よくよく考えると今年は干支が亥年であり、筆者は俗にいう年男となる。何となく縁起が良さそうであるが、あまりそのことについて詳しくなかったので調べてみると、年男・年女は、1年間は自分の干支が代表となり、その年の神様の加護を多く受けることができるため、縁起が良いとされているという。そうなるとこの1年間は、年男として頑張るという意欲が出るものであるが、一方で今年は厄年に当たるというから厄介だ。

 厄年は災厄に見舞われる危険も高いと考えられ、起業、新規参入、退職、転職、借入、貸付、投資、結婚、新築、改装、引っ越しなど大きなイベントをできるだけ避けたほうがいいという。つまり、今年は年男と厄年の綱引きとなるわけで、ご利益があるかはともかく参拝の一年となりそうだ。早速ではあるが、年が明けてから近所にいくつかある神社に初詣に行った。また、今年は良い機会なので、毎年恒例の成田山新勝寺、筑波山神社、葛飾柴又帝釈天、京都のお寺のほかに、日本全国の寺社巡りをしてみるのも良さそうだ。

 いずれにしても今年は猪突猛進ではなく、一歩一歩着実に歩みを進める猪突前進の気持ちでいきたいものである。
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