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第23回

パナソニック エコソリューションズ社新潟工場、LED照明の主力工場、スマート化推進で生産効率向上


2018/10/16

 パナソニック(株)(大阪府門真市大字門真1006、Tel.06-6908-1121)は、全社でスマートファクトリー化に向けた取り組みを進めており、各カンパニーの中からモデル工場を選定し、スマート化を進めている。エコソリューションズ社ライティング事業部では、新潟工場(新潟県燕市大川津字島畑1115)をモデル工場として、IoT、AI、ロボットの導入を進めている。

 同社のライティング事業部では、照明器具を取り扱う機器事業を中心に、光源事業、デバイス事業を担当している。国内製造拠点は9カ所あり、うち照明器具を製造しているのは新潟工場を含め4カ所となっている。新潟工場は、ライティング事業のマザー工場の位置づけ。施設用LED照明の「iDシリーズ」を主力製品としている。iDシリーズは、2012年12月の発売以降、18年4月には累計出荷台数2000万台を達成、19年度には累計出荷台数3000万台を目指している。

 新潟工場は1973年11月16日に操業を開始。敷地面積は14万4000m²で、73年建設の第1工場、88年建設の第2工場、92年建設の第3工場、97年建設の技術厚生棟があり、建屋面積は5万390m²、従業員数は1270人となっている。iDシリーズのほか、防災用照明器具、電子デバイス、LEDデバイスなどを製造。素材加工などの源泉から組み立てまでを一貫生産する国内では珍しい工場となっている。同社では、19年3月末で蛍光灯照明器具の生産を終了することをアナウンスしており、新潟工場の対応設備は生産終了後撤去する予定。撤去後のスペースの活用方法は明らかにしていない。

 新潟工場では、「安く」「安心」「早く」を目標に、低コスト・柔軟性の両立、不良品を作らない流出させない、顧客ニーズに素早く対応することを目指している。

 製品の中で、量の出るものは専用自動機による大量生産を実施している。汎用性・柔軟性を追求しており、設備のプラットフォーム化によるラインの組み換えが可能となり、従来平均約5分かかっていた品種切り替え時間が設備導入後1分に短縮された。IoT導入による稼働の見える化も、生産効率10%アップを目標に18年4月から取り組みを開始している。

汎用ロボットが導入されているねじ締め工程
汎用ロボットが導入されているねじ締め工程
 多品種少量品に関しては、人に依存したセル組み立て方式を採用していた。しかし、環境変化への対応、労働力不足対応のために汎用性のあるロボットを有効活用している。16年からロボットの導入を進め、人とロボットの協業による工程を編成。ねじ締め工程などで8台のロボットが導入されており、人生産性が従来比33%向上している。今後、ロボットが担当する単純な作業を拡大させていく方針で、複雑な配線などは人が担当する。

 LED実装ラインでは、16年度にはIoTを導入。設備稼働情報の見える化を実施し、17年度実績では不良ロスを94%削減した。LEDモジュール基板の外観検査の工程には、17年にAIを導入した。従来の自動機では虚報率が2%程度だったが、AI導入後は0.5%に削減。導入後の不良見逃しはゼロとなっている。

森川誠工場長
森川誠工場長
 新潟工場では、「今後も継続して設備投資を実施する方針」(ライティング事業部ライティング機器ビジネスユニット 施設・防災商品部細川卓司部長)。同工場には過去3年間で30億円程度の設備投資を実施しており、「今後も年8億~10億円の投資を継続して実施する」(細川部長)。LED実装ラインで導入したIoTを横展開し、組立工程などにも導入することを検討している。また、ライティング事業部の拠点でスマート化を進めているのは新潟工場のみだが、これらの技術の向いているところ、向いてないところを勉強しながら他工場へも展開していくことも検討している。

 新潟工場 工場長兼ものづくり革新センター 生産技術開発部 部長の森川誠氏は「新潟工場はLED照明を中心に社会に貢献していきたい」と今後の目標を語った。

(編集長 植田浩司)

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