IMSグループの(医)社団 明芳会(東京都葛飾区堀切3-26-5、Tel.03-3697-8331=新葛飾病院)では、葛飾区の旧松上小学校跡地(敷地1万m²)で新病院「イムス東京葛飾総合病院」(葛飾区西新小岩4-18-1、Tel.03-5670-9901)が5月1日にオープンする。4月16日と17日に内覧会を開催し、葛飾区との協働により実現した新病院という期待感から、多くの来場者が列をなした。病院関係者によれば、内覧会2日間で1万人の来場を目指しており、晴天に恵まれた16日日曜日だけで5000人をクリアした。
新病院は、地上9階建て延べ1万5354m²の規模で、1階に救急部門、総合受付、外来診療部門、320列CT、血管造影室(循環器)、2階に内視鏡、MRI(1.5テスラ)、生理検査、リハビリ、検体検査、3階に手術室5室(うち1室ハイブリッド手術室)、ICU 8床、血管造影室(脳)を配置している。4階が管理フロア、5~9階が病棟となっている。病棟は、最終的に300床以上の設置が可能であるが、当初は173床でスタートする。このうち、9階に心臓外科を主体とするHCU 8床、8階に脳外科のSCU 9床を設置する。
ハイブリッド手術室には、東芝INFX-8000H、血管撮影室にはシーメンスArtiszeePUREを導入。また、MRI、CTは東芝である。
葛飾区の人口10万人当たりの病床数は、東京都の平均や周辺の区より少なく、特に区南部地域には救急対応病院がない状況である。そのため、新病院では、ハイブリッド手術室と内視鏡センターを設け、24時間365日フル稼働の緊急手術(心臓疾患、脳疾患、消化器科疾患、外傷整形など)、内視鏡治療、カテーテル治療が可能な体制を整備し、地域の急性期病院、診療所、救急隊からの要請に対応する。
また、外来化学療法の実施や日帰り手術センターなどの専門性の高い外来機能を設置し、地域医療との連携により、超高齢社会に対応する。
調剤室では、入院患者と外来化学療法患者の薬品のみを調整する。
診療科目は、内科、循環器内科、消化器内科、外科、心臓血管外科、整形外科、脳神経外科、泌尿器科、皮膚科、放射線科、リハビリテーション科、麻酔科、救急科、眼科、小児科からスタートし、随時、科目の拡充を進める。
なお、イムス東京葛飾総合病院の開院後は、新葛飾病院を休院し、改修工事を実施したうえで、7月から回復期リハビリテーション病院として診療を再開するほか、同じ葛飾区堀切地区の新葛飾ロイヤルクリニック、イムス葛飾ハートセンター、老人保健施設の葛飾ロイヤルケアセンターの各施設をこれまでと同様に運営していく。
(編集長 倉知良次)