有料老人ホームや高齢者向け賃貸住宅などの運営を行っているオリックス・リビング(株)(東京都港区芝2-2-15、Tel.03-5439-2205)は、京都府内で2棟目となる有料老人ホーム「グッドタイム リビング 嵯峨有栖川」を11月16日にオープンした。要介護者向け居室とお元気な方向け居室(アネックス)の2つで構成され、総居室数は要介護者向け居室が43室で定員43人、アネックスは23室で定員37人となっている。
グッドタイム リビング 嵯峨有栖川の所在地は京都市右京区嵯峨明星町1-31ほか9筆で、京福電鉄嵐山本線「有栖川駅」から徒歩約5分(約340m)の距離にある。規模は敷地3464m²、RC造り4階建て延べ4202m²。フロア構成として、1階に共用エリアを設け、レストラン、パーティールーム、クラブサロン、ホール、ビューティーサロン、応接室を配置している。また、アネックスの専用エントランスを設けており、居室のほか、メール・宅配ボックスも完備。
2階は要介護者向けとアネックスの居室を配しており、アネックスのフロアには3~4人が入れる共有浴室「有栖川の湯」を用意している。3~4階は要介護者向けとアネックスの居室となる。居室面積は、要介護者向け居室がお一人様タイプで20.02~20.80m²、アネックスは28.18~41.83m²。協力医療機関は、(医社)洛和会 丸太町病院、(医財)康生会 武田病院、一般財団法人 高雄病院、(社医)西陣健康会 堀川病院、(医社)翔志会 たけち歯科クリニックが参画している。
同施設は土地を杉原製材(株)、建物は杉原製材とオリックス(株)が所有する。要介護者向け居室には浴室はないが、アネックスは浴室を備え、少し広めの居室となっている。同社は関東圏で高齢者向け賃貸住宅「プラテシア」を3施設展開しているが、アネックスはプラテシアよりも介護度が進んでいる方が入居対象となる。そのため、アネックスの居室にはゲストだけで入浴できるように、居室内に浴室を設置した。
浴室には足元の衝撃を吸収する「ほっからり床」や、樹脂製のシャワーヘッドで軽量化したエアインクリックシャワーを導入している。寒い冬でも、あらかじめ浴室を暖めておける快適な浴室暖房乾燥機を設置。また、同居室には床暖房を採用しており、靴を脱ぎ履きする際に腰かけられる、折りたたみ椅子も玄関に設けている。そのほか、セキュリティ&セーフティとして、在宅時にセンサーが人の動きをおおむね12時間検知しない場合、緊急事態とみなして館内スタッフがゲストの安全を確認する、生活サイクルセンサーも備えている。
同社は2016年10月に「グッドタイム リビング 嵯峨広沢」をオープンしており、今後は嵯峨広沢で介護の重度者を、嵯峨有栖川では介護の軽度者および自立者を対象に、入居を勧めていく方針。嵯峨有栖川の予約状況に関しては、「すでに5件程度の予約が入っている。このまま月に5~6件のペースで予約を確保できれば、1年半で満室になるだろう」(住まい開発部 開発課 主任 新井健一氏)と予測している。
なお、今回の嵯峨有栖川が開設したことにより、同社の有料老人ホームは計27棟、総居室数は2260室となる。今後はアネックス併設型の施設展開も検討しており、関西圏の新規案件としては、阪急今津線「逆瀬川駅」から徒歩約5分の距離に、「(仮称)グッドタイム リビング 宝塚」を17年春にオープンする予定だ。
(岡田光記者)