関西医科大学(Tel.072-804-2128=広報戦略室)は、建物に90億円、総事業費126億円を投じた関西医科大学総合医療センター新本館(大阪府守口市文園町10-15)を5月6日にオープンした。“大切な人を受診させたい病院”として、医療機能の強化、おもてなしの強化、リエゾン精神医療の強化に取り組む。今後は旧本館および南館、北館の一部機能も移設し、南館と北館は10月まで改修工事を行う。旧本館は7月から解体工事を進め、その跡地でサッカーグラウンド1面の広さに匹敵する大規模な「ホスピタルガーデン」を2017年秋までに整備し、憩いの場として患者、職員はもとより地域住民に開放するとともに、災害時の避難場所として、まさしく「災害時に助ける病院」となることも期する。
新本館が完成したのは、旧関西医科大学附属滝井病院内で、新本館オープンとともに、名称を関西医科大学総合医療センターに変更した。
同大学では、旧滝井病院の過半数の病床を移設し、06年1月に関西医科大学附属枚方病院(大阪府枚方市、751床)として開院。その後、13年に医学部の滝井学舎も枚方に移転統合し、枚方に学校本部機能と研究機能、医学部キャンパス、附属病院を集積した。附属枚方病院は、16年4月に関西医科大学附属病院に名称を変更している。
開院した新本館は、滝井学舎の解体跡地9297m²を使い、S一部SRC造り地下1階地上7階建て延べ2万7347m²(建築面積5941m²)の規模で建設した。新本館は、放射線診断、救急部門、外来部門、外科系を中心とする病床296床を設置しており、病床は、内科系を中心とする南館と精神の北館の各病床を合わせて477床。
病院長の岩坂壽二氏は、関西医科大学附属病院がフラッグシップ病院として位置づけられており、新本館が完成した今回の関西医科大学総合医療センターは、地域に根ざした総合医療を担う病院としての役割を果たすと説明。新本館の特徴として、(1)院内調剤、(2)外科の高度化、(3)リエゾン精神医療の実践を挙げる。
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