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DBJの植村佳代氏、介護ロボを講演(1)、北欧は介護ロボの導入支援を強化


2015/10/6

植村佳代氏
植村佳代氏
 JPI(日本計画研究所)主催の特別セミナーとして、8月19日に(株)日本政策投資銀行(DBJ)産業調査部 ソリューション企画室 副調査役の植村佳代氏が「日本政策投資銀行 産業調査部 調査と提案『介護ロボット』開発と施設運営の双方課題対策と先進事例~『デザイン・ドリブン・イノベーション』による普及実現に向けて~」と題した講演を行った。

 植村氏はまず、介護ロボットを、ロボット技術を活用した介護/福祉/医療機器で、(1)自立支援型(介護される人の自立支援)、(2)介護者の負担軽減、(3)介護される人とのコミュニケーションツールの3つに分類したうえで、世界的に高齢化が進むなかでの各国の介護ロボット活用に向けた政策動向に触れた。

 デンマークやスウェーデンといった北欧諸国は介護ロボットの「導入支援」策をとり、米国や韓国は介護ロボットを造る「開発支援」を行うことで製造業の強化の観点から取り組みを進めている。福祉国家の北欧は、国の介護費用負担の増大、介護従事者の不足・負担増などを喫緊の課題として捉え、介護ロボットの導入支援に軸足を置いた政策を掲げているとした。

 日本では、2013年の介護費用負担額8.5兆円/介護職員171万人が、25年には19.8兆円/237万~249万人に増大するとの予想のもと、経済産業省・NEDO、厚生労働省などによる介護ロボットの開発支援および近年では導入支援施策の展開が進んでいる。自治体では、神奈川県、富山県南砺市、岡山市においてコミュニケーションロボットや歩行支援ロボットなどを用いた導入支援や実証実験の取り組みを進めている。
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