釜山・鎮山経済自由区域庁(BJFEZ)は、9月12日に東京都内で「2026 BJFEZ 日本投資誘致セミナー」を開催した。冒頭、庁長のパク ソンホ氏が挨拶し、「韓国と日本が力を合わせれば世界4位の経済圏になる」との言葉を紹介し、企業の強化と立地の支援を約束。日本企業の投資を呼びかけた。
セミナーではBJFEZ プロダクトマネージャーのイ ジヨン氏がBJFEZのビジョンと重点戦略を紹介した。
BJFEZは先端材料と物流のシナジーが発揮できる戦略的な立地条件が整っている。陸海空の物流ネットワークが整っており、釜山港はコンテナ積み替え港としては世界第2位、コンテナ取扱量は世界第7位となっている。域内には金海国際空港があり、2035年には加徳島新空港が開港する予定だ。
BJFEZおよび周辺地域には韓国ナンバーワンの製造業クラスターがあり、韓国製造業の中核拠点となっている。メカトロニクス・エネルギー、航空宇宙・防衛産業、自動車産業、造船産業が集積。造船部品・素材メーカーの集積は世界第1位、自動車部品・素材メーカーの集積は世界第5位、機械メーカーの集積は世界第6位となっている。
24年の実績で2442社が進出しており、うち217社が外資系企業。外資系企業のうち40%が日本企業となっている。就労する従業員数は6万3144人で、外資系企業の従業員は1万4974人となっている。
人口は800万人となっており、豊富な労働力を供給。大学は24校、専門学校は20校、研究開発機関は334機関が所在。人材のうち50%が大学卒業以上である。
投資環境も整っており、企業ニーズに応じた税制優遇や賃貸料の減免、電気料金の減免、現金補助金などがある。投資の全プロセスをサポートする包括的な支援体制も整っている。
進出企業を代表して、まずTKフジキンが成功事例を紹介した。同社は1995年に半導体EPコンポーネントの開発を開始。2009年にフジキンのグループ会社となっている。すべての製品を自社で製造できることに強みを有しており、フジキングループとなった09年当時は売り上げが30億円程度だったが、26年は1000億円を超える見込み。25年から26年の1年間で従業員は500人増加。従業員で外国人はフジキンからの駐在員を除いて1人もおらず、500人を地元で雇用できるほど人材が豊富だとしている。同社では、コロナ禍の時に他社が投資を絞る中、積極的な投資をすすめ、工場を5倍に拡張。これにより、シリコンサイクルの成長に早急に対応することができた。
続いて、内外トランスラインの小島佳宏社長が、釜山新港への投資と事業展開事例を紹介した。同社は16年、釜山新港に第1倉庫の営業を開始。現在釜山新港内の3つの倉庫を拠点としている。日韓物流だけでなく、北東アジア・グローバル物流をつなぐ重要拠点としている。平時の物流の効率化に加え、有事の供給継続を支える保管拠点としても活用していく。同社では投資を活発化していくことで、多様なニーズに対応する方針。物流機能の拡張だけにとどまらず、太陽光パネルの設置など、環境面でも持続可能な拠点づくりを進めている。同社では釜山新港での投資を現在でも進めている。
セミナーでは、釜山港の最新動向および発展戦略、BJFEZの新規開発プロジェクトである釜山新港ワソン地区の開発計画なども紹介した。