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商工中金、中小企業設備投資動向調査公表、25年度設備投資実施企業は39.4%
2025/5/27
(株)商工組合中央金庫は、中小企業設備投資動向調査(2025年1月調査)をまとめた。これによると、24年度実績見込みで設備投資実施(「有」)企業割合は全体の61.7%と、23年度実績見込並み。25年度当初計画は、設備投資「有」が全体の39.4%と、24年度当初計画の40.6%をわずかながら下回った。
製造業の24年度実績見込は、設備投資「有」企業が70.5%と、前年度比0.9%減少。25年度当初計画についても「有」企業が44.6%と、前年度比2.3%減となる。
非製造業の24年度実績見込は、設備投資「有」企業が57.2%と、前年度比並みの推移も、25年度当初計画については「有」企業が36.7%と、前年度比0.8%減となる。
設備投資の目的は24年度実績見込、25年度当初計画ともに、上位2つは「設備の代替」、「維持・補修」となったが、24年度実績見込から25年の当初計画にかけて低下。「情報化関連」は伸びが顕著。長期で見ると「合理化・省力化」も増加を続けている。
24年度実績見込における設備投資を実施しない理由の上位は、「現状で設備は適正水準」が62.7%、「景気の先行き不透明」が19.3%となっている。「必要な人材が確保できない」「資源高による投資コスト上昇」「土地価格の上昇」が増加しており、中小企業をめぐる環境自体の先行き不透明感を反映している。
設備投資額の増減率をみると、全産業の24年度実績見込は23年度実績対比マイナス2.9%と、例年と比較するとやや鈍化傾向。25年度当初計画は24年度実績見込比マイナス26.2%と、例年並み。
製造業の設備投資額の増減率は、24年度実績見込で23年度実績対比プラス1.3%。25年度当初計画は、24年度実績見込対比マイナス13.2%。非製造業の設備投資額の増減率は、24年度実績見込で23年度実績対比マイナス5.2%。25年度当初計画は、24年度実績見込対比マイナス33.6%。
資金調達方法の「金融機関借入」比率について、24年度実績見込では、個社別平均・集計先の金額の合計ともに増加。25年度当初計画では、個社別平均は減少も、集計先の金額の合計では微増。