千葉県佐倉市のユーカリが丘で街づくりを推進する山万(株)(東京都中央区日本橋小網町6-1、Tel.03-3668-5111)は、佐倉市宮ノ台に同社グループ初となる介護付き有料老人ホーム「ミライアコート宮の杜」を3月1日にオープンする。先行して2月3日に竣工披露および施設内覧会を行った。
ミライアコート宮の杜は山万グループ初の介護付有料老人ホームとなるもので、サービス付き高齢者向け住宅にも登録された、千葉県下初の施設となる。同時に雇用創出を図る佐倉市の地域整備基盤事業に指定されており、県内外からも話題を集める施設となっている。グループの(福)ユーカリ優都会が同ホームを運営する。
披露当日は(福)ユーカリ優都会理事長兼山万(株)代表取締役 嶋田哲夫氏のほか、蕨和雄佐倉市長、東邦大学医療センター佐倉病院の加藤良二院長などが出席し、地域住民も約140人が参列するなど同施設に対する関心の高さを見せた。
式典に出席した佐倉市の蕨和雄市長は、「ユーカリ優都会は、多岐にわたる介護施設運営を行っており、大変心強い。ミライアコートは、とても開放的で、明るい、素晴らしい施設であると実感した。介護サービス拠点として重要な一翼を担うとともに、地域コミュニティの醸成や高齢者福祉の増進にも貢献するよう願っている」と祝辞を述べた。また、東邦大学医療センター佐倉病院の加藤良二病院長は、「ユーカリが丘は、子育て施設・介護施設が非常に充実している街であり、今後、若い世代の就労の場が充実すると、佐倉もさらに元気ないい街になると思う」と挨拶した。
開設場所は、山万ユーカリが丘線中学校駅から徒歩3分のところで、周辺を住宅に囲まれた閑静な高台に立地し、総室数は73室。内訳は1人部屋71室、2人部屋が2室。入居条件は原則60歳以上の要支援、要介護者。居室は19.84~30.78m²とゆったりとしており、各居室には介護用ベッドのほかエアコン、クローゼットなどを完備し、所有する家具などを自由に持ち込むこともできる。浴室は、各室には設けておらずプライバシー重視の個別入浴となっており、入居者の身体状況に合わせ準天然温泉「光明石」を備えた風呂、ミストサウナ、檜風呂などを用意している。
また、施設外には地域最大級のケアガーデンを設けており、自由に散歩を楽しむことができる。
介護士と介護福祉士が常駐するほか、心配な医療連携についても2階の健康管理室で学校の保健室のように健康状態を看護師がいつでもチェックできる体制にあり、さらに、近接にあるグループの小林循環器クリニックと連携し、救急を要する場合には東邦大学医療センター佐倉病院、聖隷佐倉市民病院と連携し、万全な体制を敷いている。連携する医療機関は、ほかに中島歯科医院、曙ユーカリが丘クリニックがある。
入居料金は、入居時の前払い家賃として600万~900万円を支払い、あとは終身、毎月管理費、食費、おむつ代、診療費など20万~25万円を納める方式で、年金で無理なく対応できるほか、自宅を所有している場合、同社の「ユーカリが丘シニアハッピーサークルシステム」により、不動産の売却、賃貸運用も行うため、安心して入居することができる。
サ高住のサービスは、状況把握・生活相談、入浴などの介護、調理などの家事、健康の医事増進などを直営で手がけ、食事の提供(厨房で調理)は富士産業(株)に委託する。また、建物の維持管理は、グループのワイ・エム・メンテナンス(株)が行う。
同社では、3月のオープンを前に「全73室のうち、20室の予約をいただいている」と順調な予約の状況を説明。高齢化に伴い、介護施設への関心の高さがうかがえる。
山万ではかねてユーカリが丘エリアの街づくりを推進しており、用地開発は終え、60%程度の施設整備が完了しているという。福祉施設ではこれまでに(福)ユーカリ優都会を設立し、介護老人保健施設の「ユーカリ優都苑」、「ユーカリ優都苑居宅介護支援事業所」や学童保育併設型グループホーム「ユーカリ優都ピア」を運営し、今後もあらゆる世代がいきいきと暮らせる街づくりを推進する構え。
【介護付有料老人ホームミライアコート宮の杜】▽所在地=千葉県佐倉市宮ノ台6-6-1、▽施設規模=S造り4階建て延べ3420m²、▽総室数=73室、▽入居要件=60歳以上の要支援、要介護者