今日にあって電子情報産業は自動車産業を追い抜き、製造業としては世界最大の産業に躍進しているのだ。その主役は何といってもハード面を担う電子デバイス産業なのであり、140兆円の巨大市場を構築している。

　その代表格である半導体産業は2025年にも100兆円を超える成長が見えてきており、いまや世界の国家安全保障、サプライチェーン、軍事・防衛の要であり、さらには政治経済にもビッグインパクトを与える産業になっている。また、日本企業が世界シェアトップをもつ一般電子部品についても、その伸びは著しいものがある。

　こうした状況下で『電子デバイス産業新聞』を発刊する産業タイムズ社は、動画配信によるWEB上の一大イベント「電子デバイス最前線2024THE MOVIE」を企画立案し、2024年7月18日付で一般公開に踏み切るのである。弊社Webサイトのトップページから無料で誰でも視聴できる。


　約3カ月半にわたる掲載であり、内容は半導体、一般電子部品、半導体製造装置、電子材料などの有力各社、さらには人材カンパニー、大学、行政、展示会カンパニーなどバラエティーに富むものであるのだ。

　放送番組プログラムのトップは、半導体産業界の現役最古参記者といわれる筆者が約40分間のWEB上におけるスペシャル講演を行う。タイトルは「泉谷渉が語る半導体産業の過去・現在・未来」というものであり、とりわけAIが半導体を引っ張る一大アプリケーションになる時代の到来を予見し、さらに世界各国が実行する半導体補助金／支援金は60兆円の巨額に達していることも述べるのである。

　そしてまた、特別企画として半導体国家戦略カンパニーである「ラピダス」トップに聞く、という3本のインタビューをラインアップしている。ラピダスの代表取締役社長・小池淳義氏、同取締役会長・東哲郎氏、同取締役専務・折井靖光氏が泉谷渉の取材に応じたものであるのだ。

　いまや、国内半導体企業の売上トップにのし上がったソニーは、国内外の注目を集めているが、今回の企画では特別インタビュー「ソニーセミコンの山口宜洋社長に聞く」を配信する。さらに、電子部品大手の村田製作所については、村田会長、岩坪副社長のダブルインタビューをお伝えする。

　装置企業としては、堀場製作所、アルバック、ブイ・テクノロジー、マイクロニックの動画を配信する。材料・プリント基板メーカーでは、日本スペリア社、メック、京写などの近況をリポートする。人材カンパニーとしては、フジアルテ、日研トータルソーシング、平山の現状と未来を動画に捉えた。その他、行政としては長崎県、三重県の特集番組も制作した。東北大学、デロイトトーマツ、RX Japanなどの活躍についても捉えているのである。

　さらに、半導体アナリストとしては著名な南川明氏、和田木哲哉氏などのインタビューを敢行した。弊社が主催する「半導体オブ・ザ・イヤー2023＆2024」授賞式の内容もお伝えする。

　「電子デバイス最前線2024THE MOVIE」は2024年7月18日から10月31日までの3カ月半の期間にわたって、産業タイムズ社のホームページトップで24本の動画を配信することにより、多くのセンセーショナルな反応があることを期待している。そしてまた、多くの企業の方や行政の方のよき交流の場となることも希望している。

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■泉谷　渉（いずみや　わたる）略歴
神奈川県横浜市出身。中央大学法学部政治学科卒業。35年以上にわたって第一線を走ってきた国内最古参の半導体記者であり、現在は産業タイムズ社 取締役　会長。著書には『自動車世界戦争』、『日・米・中IoT最終戦争』（以上、東洋経済新報社）、『伝説 ソニーの半導体』、『日本半導体産業　激動の21年史　2000年～2021年』、『君はニッポン100年企業の底力を見たか!!』（産業タイムズ社）など27冊がある。一般社団法人日本電子デバイス産業協会 理事 副会長。全国各地を講演と取材で飛びまわる毎日が続く。