商業施設新聞
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No.950

ネットスーパーユーザーになってみて


安田遥香

2024/4/2

 2月某日、筆者が在宅勤務を終え一息ついているとドアチャイムが鳴った。出てみると近所にあるスーパーがやっているネットスーパーの勧誘だった。最初は営業マンの圧の強さにやや押されていたのだが、実家でネットスーパーを使っている母に勧められたことを思い出し、良い機会なのでと使い始めてみることにした。

 ネットスーパーは2020年の新型コロナウイルスの感染拡大を機に市場が拡大した。具体的なサービスとして、「楽天西友ネットスーパー」「イトーヨーカドーネットスーパー」「サミットネットスーパー」などがある。とりわけ(株)ライフコーポレーションはネットスーパー(「ライフネットスーパー」)に注力しており、収益の柱の一つに位置づけているという。また、イオングループのイオンネクスト(株)は23年7月にネットスーパー「Green Beans」を導入した。専用の物流施設「顧客フルフィルメントセンター(CFC)」から約3万品(23年10月時点)の商品を東京都23区や千葉市、川崎市など首都圏を中心に配送している。イオンは26年に2期開業する「(仮称)八王子インターチェンジ北」に新たなCFCを併設する予定で、完成後は横浜や23区外にまで配送エリアが拡大する見通し。イオンにおけるネットスーパーの比重は今後さらに高まるのではないか。

ネットスーパーを使い始め、実店舗に行く機会が減ってしまった(写真は本文の内容とは直接関係ありません)
ネットスーパーを使い始め、
実店舗に行く機会が減ってしまった
(写真は本文の内容とは直接関係ありません)
 半年ほど前、編集部内でネットスーパー事業について議論する機会があり、「結局誰がどうやって使っているんだろうか」といった意見も挙がった。しかし、実際利用してみると非常に便利だ。夫は「ネットスーパーがないと生きていけない身体になってしまった」と言うが、それは流石に大げさだけれど。何より事前にネット注文しておけば、料理をしようと思った時に買い物に行く必要がないのがありがたい。うちは共働きだが、平日の夕飯作りが以前にも増して捗るようになった。そしてもう1つ、重宝しているのが「献立作成」である。筆者の使っているサービスには、1週間分の献立を自動作成し、必要な食材を配達してくれる機能がある。最近は専らこれを参照しながら料理している。ちなみに、主菜のみならず副菜も提案されるので、栄養バランスや食卓の彩りという面でもバッチリだ。

 ただ、1つ気になっていることといえば1回につき配達される量。例えば、ほうれん草を1週間で1/2束しか使わないとしても、最小2束からしか注文できない。今、我が家の冷蔵庫にはアスパラガスが9本(3本×3袋)ストックされている。小ロットで頻繁に配送をするのは難しいのだろうということは理解しているが、単身や夫婦2人などの少人数世帯では使いづらく感じてしまうかもしれない。逆に、子どものいるファミリー世帯にとっては過不足ない便利なサービスだとも言えそうだ。

 現状、配送手数料は190円だが、今後はここが値上がりしてしまうのだろうか。(株)ヤオコーは、配送のキャパシティや配送単価の上昇などを鑑み、配送費の値上げなどが必要だとの見方を示している。もちろん今の社会情勢であれば多少の値上げは許容するが、今後の状況次第では買い物に行く手間と配送料に対する負担を天秤にかけ、実店舗とネットのどちらを使うかの判断を迫られるのかもしれない。
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