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No.11

神奈川県、企業立地トップセミナー開催、さがみロボット産業特区を中心に魅力をアピール


2014/9/22

セミナーのもよう
セミナーのもよう
 神奈川県は、東京都内で企業立地トップセミナー「神奈川への投資の魅力~『さがみロボット産業特区』を中心に~」を開催した。黒岩祐治知事が、さがみロボット特区を中心に、神奈川県全域が国家戦略特区となっていることなどを紹介し、神奈川県への立地のメリットをアピールした。
 超高齢化社会の到来に向け、神奈川県ではヘルスケア・ニューフロンティアを目指している。「最先端医療・最新技術の追求」と「未病を治す」の2つのアプローチを融合し、健康寿命日本一と新たな市場・産業の創出を目指す。
 知事は、健康と病気の間は、スイッチのオンとオフのようになっているのではなく、グラデーションのようになっており、病気と健康の中間部分を未病と定義。病気になってから薬で治すのではなく、未病の段階で医食農同源、運動習慣奨励などライフスタイルの見直しで改善することを進めている。
 このヘルスケア・ニューフロンティアを国際展開しており、未病の発想が東洋的な発想であるとして受けているとした。5月にはメリーランド州やマサチューセッツ州とMOUを締結している。
 神奈川県は、全域が国家戦略特区となっている。ロボットの実証実験が自由にできる場を提供するため、さがみロボット特区で特区を取得している。医療・介護、高齢者生活支援、災害対応などの現場で、生活支援ロボットの実用化・普及を目指し、「いのち」を守るロボットで、ヘルスケア・ニューフロンティアの実現を目指す。
 2013年11月には、さがみ縦貫道で自動運転の実証実験を実施。13年12月には湘南ロボットセンターを開所している。14年4月にはさがみロボット産業特区推進センターを設置。同年5月にはロボット体験施設を3カ所同時オープンしている。また、実証実験の前の段階で、自由に実験できる場所が欲しいとの声に応えて、廃校になった新磯高校を活用してプレ実証の場を開設している。
 神奈川県では、企業誘致策としてインベスト神奈川2ndステップを10年度から実施しており、不動産取得税の2分の1軽減などの補助を行っている。特区では、さらに最大1億円の産業集積促進奨励金などの優遇制度を用意している。また、14年度からは県版特区の取り組みをスタートしており、企業の立地環境を改善するため、環境アセスメント制度など土地利用などに関して県が持つ各種規制を緩和している。
 セミナーでは、知事の県施策紹介の後、東大名誉教授でフューチャーセンター推進機構ロボット化コンソーシアム「さがみロボット産業特区」ロボット研究会座長の佐藤知正氏と、筑波大学大学院教授でサイバニクス研究センターセンター長、CYBERDYNE(株)代表取締役社長/CEOの山海嘉之氏を迎えての鼎談に移った。
 佐藤氏は、日本のロボット産業の状況やさがみロボット特区の優位性などを紹介。山海氏はロボットスーツHALを中心に同社のロボットの開発状況などを紹介。知事を交えてロボット産業の将来性や県の果たす役割などについて語り合った。

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