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Report12

名古屋徳洲会総合病院、新築移転オープン、救急・急性期医療強化(1)


2014/4/1

竣工した名古屋徳洲会総合病院
竣工した名古屋徳洲会総合病院
 (医)徳洲会 名古屋徳洲会総合病院(愛知県春日井市高蔵寺町北2-52、Tel.0568-51-8711)は、JR中央線と国道155号線を隔てた北側敷地で完成した新病院で、3月31日から診療を開始する。年中無休・24時間オープンを掲げて28年が経過した現病院と比べ、一段と救急・急性期医療機能を強化した。JR高蔵寺駅から徒歩5分の立地で、現病院から北へ50mの地点。
 新病院は、地元の水利組合の協力により確保した敷地1万2155m²を活用し、免震構造(一部耐震構造)のS造り地下2階地上8階建て延べ4万1358m²(建築面積5726m²)の規模となり、内訳は、病院本体が延べ3万1198m²で、ほかに地下駐車場1万75m²など。敷地の容積率は200%だが、地下の2層に駐車場を設け、公開空地を確保するといった総合設計制度を活用し、容積率を256.67%へと引き上げた。設計は久米設計、施工は西松建設の担当。
 新病院は、屋上にヘリポートを設置。駐車場は、地下1階に104台、地下2階に171台を確保したほか、地上に9台分を設けている。エレベーターは業務用4台、一般来院者用2台、地下~地上1階に1台、地下~地上2階に1台の計8台を備えている。
 病床は350床(一般262床、療養50床、緩和ケア18床、ICU 8床、HCU 12床)としているが、開院当初はHCU 12床を除く338床を稼働させ、追ってHCU 12床を開設する。
緩和ケア病棟の畳スペース
緩和ケア病棟の畳スペース
 緩和ケア病床は、13年8月から現病院で12床が稼働しているが、新病院の後背地に広がる人口4万5000人の高蔵寺ニュータウンの居住者が高齢化しており、必要としている人は多いとして、スタッフの増員を図りながら、新病院の7階に18床(うち14床個室)を整備した。「患者さんの思いに沿ったケア、医療を提供し、時間をかけて患者さんの心の痛みに寄り添う」(大橋純子師長)。同病棟には、慣れ親しんだ畳でくつろいでもらおうと、畳のスペースを確保しており、お茶を点てられるよう工夫した。日常的な茶道の稽古場として活用し、「一般の人が日常的に出入りする空間をつくることで、病棟の特殊性を少しでもやわらげる」(坂本雅樹医長)という。
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