■発刊趣旨とご購入のご案内

　東京都内では「特定都市再生緊急整備地域」として、「東京都心・臨海」「新宿駅周辺」「渋谷駅周辺」「品川駅・田町駅周辺」「池袋駅周辺」の５地域が指定されています。昨今の株高を背景にした海外マネーの流入、2020年の東京オリンピック・パラリンピック開催決定が開発を後押しし、「東京大改造」ともいうべく各地で大規模開発が進行中です。さらに東京だけでなく、名古屋、福岡などでも大型再開発が進展しています。

　また、政府は2020年に訪日観光客2500万人の目標を掲げており、五輪開催を機に、様々な交通インフラ計画が浮上しています。なかでも新幹線の延伸、リニア開業は新駅の設置に伴い、駅前にとどまらず、エリア一帯の開発の起爆剤となります。これらがかつての不動産バブルと根本的に異なるのは、少子高齢化、ライフスタイル、安心安全や環境、持続可能な街、訪日外国人などといったキーワードがクローズアップされていることです。単にハコをつくるだけではなく、こうしたテーマに対応する街づくりが不可欠となっています。

　大型商業施設も大きな転換期にあるといえます。専門店を揃え総合スーパー（GMS）を凌駕したショッピングセンターもオーバーストア化による優勝劣敗が顕在化しており、Eコマースが台頭している今日、ファッション中心のテナント構成から、レジャー施設、飲食店舗の充実、医療モールを導入するなど、新しい施設づくりを模索しています。また、こうしたショッピングセンターに出店する小売店鋪も時代のニーズに応える商材や店づくりを進めています。

　本書は、06年12月に発刊し、読者より好評を頂いている『商業施設計画総覧』の最新版となるものです。新版は5章構成とし、第1章では、16年以降にオープンする大型商業施設や注目エリアの開発動向のほか、小売り企業全体の動向を詳述しています。第2章では、流通業界の企業動向を詳細に紹介するため、18業界・202社の企業戦略に迫り、各企業の動向、方向性をレポートし、分析しています。第3章、第4章では、大型店、SC、市街地再開発ビル、商業ビル、飲食店ビル、シネコン、アミューズメント施設、スポーツクラブ、結婚式場、ホテル、物流施設など、商業施設全般の出店計画を掲載しました。第5章は、関連資料編として大規模小売店舗立地法の新設届け出状況を収録し、読者の利用の便に供するよう努めました。

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■内容構成