液晶・EL・PDPメーカー計画総覧2013年度版
高精細サバイバル時代に突入!先行するLTPS、追うOLED
○中国の大型液晶新工場、有機EL、IGZOへの投資戦略を詳細網羅
○低温ポリや有機ELなど中小型パネルの投資動向を追跡
○韓国・台湾・中国・欧米のディスプレー業界を詳述
○巻頭特集は来るフレキシブルディスプレー時代についてその胎動を紹介
○各部品材料メーカーを増量、詳細動向を徹底取材
体裁・頁数:B5判 372頁
発刊日:2013年3月25日
ISBN:978-4-88353-209-4 C3055\18000E
定価 19,800円(税込)
■発刊趣旨とご購入のご案内
液晶、有機EL、PDP(プラズマディスプレーパネル)に代表されるFPD(平面型ディスプレー)の2012年市場は、液晶テレビの継続的な値下がりと販売の低迷に伴い、大型パネルの主要メーカーが総じて営業赤字に転落、生き残りをかけた企業戦略が必至となってきました。一方でスマートフォンやタブレット端末向けの高精細中小型パネルへの需要と設備投資はきわめて旺盛で、各メーカーがこぞって注力分野をシフトしてきています。
しかし、大型パネル市場は決してシュリンクしているのではなく、成熟市場ゆえの小幅伸長率をこの先も継続していくと見られます。各セットメーカー、パネルメーカー、部材メーカーが協力しつつ競い合うことで、パネルの大型化やコスト削減策が打ち出され、50インチや39インチといった新しいパネルサイズの市場展開も見られました。今後、家庭に置かれるテレビは、80~100インチが当たり前になる時代も遠くないかもしれません。
看過できないのが中国のパネルメーカーの動向です。引き続きアモルファスシリコンTFTのテレビ用パネル増産に取り組んでおり、15~16年に予定されている中国やインド、ロシア、ブラジルといった大国の地デジ移行(アナログ停波)に向け、新たな市場を立ち上げつつあります。すでにテレビのボリュームゾーンであった32インチサイズの生産は中国勢が担っています。また、低温ポリシリコンTFT工場も立ち上がりつつあります。
中小型パネルでは、スマートフォンやタブレット、電子書籍端末といったモバイル機器の需要拡大が本格化し、これらに搭載される高解像度の低温ポリシリコンTFTや有機ELディスプレーへの投資意欲は引き続き旺盛なうえ、国内では、12年4月に発足した新会社、ジャパンディスプレイが好調で、日本でも新規の大型投資が行われる下地が整いつつあります。
有機ELに関しては、残念ながら韓国メーカー2社の大型有機ELテレビの12年内上市はかないませんでしたが、この背面基板に利用できる新型パネルとして酸化物TFT(IGZO)の量産化に向けたライン改造が世界的に増えています。また、照明用白色有機ELパネルの事業化では、日本メーカーが世界に先行しています。製造プロセス、材料開発で世界に先行し、パネルの実用化に結び付けられれば、日本メーカーが世界の照明市場に新たな光源を提供できる大きなチャンスとなるでしょう。
『液晶・EL・PDPメーカー計画総覧2013年度版』は、液晶、有機EL、PDP、電子ペーパーといった主要FPDを網羅し、パネル別・各社別に市場戦略や設備投資計画、研究開発の動向を最新の取材で解説しているほか、韓国・台湾・中国の最新事情も収録し、世界のFPD産業を体系的に捉えた総合書に仕上げております。巻頭特集では、次世代のFPDの姿とささやかれる、フレキシブルディスプレーの胎動について、タッチパネルを例に挙げて掲載。各章のメーカー数も増加し、主要な製造装置・部品材料の動向も盛り込み、内容のさらなる充実を図っています。
本書は、FPD業界をマクロ的な視点から、またこれに参入している個別メーカーのミクロなデータを一冊にまとめ上げ、毎年ご好評をいただいているロングセラーです。FPDメーカーおよび関連業界各社の取材・執筆・編集には、弊社が発行している国内唯一の半導体業界専門紙『半導体産業新聞』編集部が当たりました。読者諸賢のご批判、ご助言、ご叱正をお願い申し上げます。
■内容構成
- ◆巻頭特集 フレキシブルディスプレーへの胎動
- ◆第1章 FPD業界の最新動向 ~総論/韓国・台湾・中国市場動向~
- 総論 市況とアプリケーション動向 / 韓国パネル業界の最新動向 / 台湾パネル業界の最新動向 / 中国パネル業界の最新動向
- ◆第2章 液晶メーカー各社の製品戦略と設備投資
- NLTテクノロジー / 岡谷電機産業 / オルタステクノロジー / 京セラ / 京セラディスプレイ / シチズンファインテックミヨタ / シャープ / ジャパンディスプレイ / スタンレー電気 / セイコーエプソン / ソニー / ナノックス / パナソニック液晶ディスプレイ / 船井電機 / フレックス・ディー / ホシデン / 三菱電機 / サムスンディスプレー / LGディスプレー / チーメイ・イノラックス / AUオプトロニクス / 中華映管 / ハンスターディスプレー / 上海中航光電子 / 北京京東方光電科技 / インフォビジョン・オプトエレクトロニクス / 上海天馬微電子 / センチュリーディスプレイ / ライバオ・ハイテク / 南京パンダ / チャイナスター / クアルコムMEMSテクノロジー / テキサス・インスツルメンツ / ピクセル チー / マイクロン テクノロジー
- ◆第3章 液晶メーカー各社の工場別設備計画
- 国内/海外液晶工場の個別計画を詳細レポート
- 全国液晶工場マップ
- ◆第4章 有機ELメーカー各社の現状と工場別設備計画
- 有機EL総論
- イー・エル・テクノ / オルタステクノロジー / カネカ / コニカミノルタホールディングス / ジャパンディスプレイ / 昭和電工 / セイコーエプソン / ソニー / 大日本印刷 / デンソー / 東北パイオニア / 日本精機 / パナソニックエコソリューションズ社 / 双葉電子工業 / Lumiotec / ローム / サムスンモバイルディスプレー / LGディスプレー / チーメイ・イノラックス / AUオプトロニクス / ライトディスプレー / ビジョノックス / イグニス イノベーション / イメージン / デュポン ディスプレイ / ロイヤル フィリップス・エレクトロニクス / オスラム
- 国内/海外EL工場の個別計画を詳細レポート
- 全国EL工場マップ
- ◆第5章 タッチパネルメーカーの現状と投資計画
- タッチパネル業界動向
- アルプス電気 / グンゼ / パナソニックデバイス社 / 日本写真印刷 / ミクロ技術研究所
- ITOフィルム動向
- ITO成膜動向
- ガラスメーカー動向
- ◆第6章 電子ペーパー・PDPメーカー各社の現状と投資計画
- 電子ペーパー総論
- シチズンセイミツ / トッパン・フォームズ / 日立製作所 / 富士通フロンテック / イー・インク / プラスチックロジック
- PDP総論
- 篠田プラズマ / ノリタケ伊勢電子 / パナソニック / サムスンSDI / LG電子 / COCディスプレイ・デバイシーズ / シンハオプラズマディスプレイ
- 国内/海外PDP工場の個別計画を詳細レポート
- 全国EL工場マップ
- ◆第7章 部品材料・製造装置メーカー各社の現状と今後の計画
- 液晶材料 / 有機EL材料 / フォトマスク / フォトレジスト / 配向膜 / カラーフィルター / 偏光フィルム / ポバールフィルム / TACフィルム/位相差フィルム / 反射防止フィルム / ガラス基板 / バックライト / LEDチップ / 液晶スペーサー / シール剤 / 液晶駆動IC / 露光装置 / インクジェット塗布装置 / スクリーン印刷機 / PECVD装置 / イオン注入装置 / スパッタ装置 / スパッタリングターゲット材 / ドライエッチング装置 / ウエットエッチング装置 / 洗浄装置 / 超純水製造装置 / 検査装置 / コーター&デベロッパー / 異方導電フィルム / 有機EL製造装置
- ◆会社名・工場名索引