車載デバイス2025
電動化がさらに加速 ADAS機能の進化 キーデバイスの全貌
◇ HV・PHEVの販売が急増
◇ 長期的にはBEVが市場を牽引
◇ 自動運転のキーテクノロジーを探る
体裁・頁数:B5判、328頁
発刊日:2024年10月28日
ISBN:978-4-88353-383-1 C3055 \17000E
定価 18,700円(税込)
■発刊趣旨とご購入のご案内
2023年の自動車世界販売台数は22年のマイナス成長から一転、前年比12%増の9273万台となりました。一方、主要15カ国におけるカテゴリー別販売台数を見ると、電気自動車(BEV/PHEV/FCV)が前年比28.3%増の1206.5万台、HEVが同32.3%増の423.6万台となり、電気自動車を上回る高成長を記録しました。HEVは20年以上前から市場投入され、消費者にとって馴染みがある車種で、購入価格もEVより安価。多くの市場では、公共のEV充電インフラの整備が依然として不十分であることから、多くのドライバーにとってHEVが最良の選択肢となっていることがうかがえます。
なお、24年1~3月期のカテゴリー別販売台数は、電気自動車が前年同期比24.1%増、HEVは同14.4%増で推移しています。EUではエンジン車の新車販売を35年に禁止するとしていましたが、23年3月に欧州委員会とドイツ政府が、合成燃料の利用に限り、35年以降も内燃機関車の新車販売を認めることで合意。英国では23年9月にガソリン車とディーゼル車の新車販売の禁止を30年から35年に先送りすることを明らかにしており、今後のEVシフトに少なからぬ影響を与えるとの声も聞こえています。
日本では政府が30年に30万口の公共用急速充電インフラ整備を目標に掲げ、ドイツではガソリンスタンド大手にEV急速充電器の設置を義務化する法案を閣議決定するなど、各国でEV充電インフラ整備の動きが加速しています。
ホンダは、24年度に100万台のHEVの販売を計画し、将来的には170万~180万台までの成長を見込んでいるものの、「29~30年ごろがピーク。その時点でBEVの販売台数は200万台を超えているというのが30年の姿。そこからBEV販売に注力し、HEVは漸減していく」と青山真二副社長がコメント。EV充電インフラの整備が完了する30年ごろが、電動車市場の1つのターニングポイントになると見られています。
本書『車載デバイス2025』は、国内外の主要自動車メーカー/自動車部品メーカーの最新動向をまとめるとともに、車載マイコンや車載カメラ(イメージセンサー)、ミリ波レーダー、LiDARなどのセンシングデバイスから、車載LiBや全固体電池、さらには自動車向け太陽電池の開発動向まで幅広く網羅しており、自動車業界の全体像を1冊で俯瞰できる構成・内容となっています。
関連各社の取材・執筆・編集には、弊社が発行する『電子デバイス産業新聞』編集部があたりました。読者諸賢のご批判、ご助言、ご叱正をお願い申し上げます。
■内容構成
- 巻頭企画① xEVの最新市場動向
- 23年はHEVが30%超えの高成長
- EUは合成燃料容認に転換
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- 巻頭企画② 自動運転に向けた第3のセンシング候補
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- 第1章 自動車メーカーにおける電動化・自動運転技術開発
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- 1-1:クルマの最新市場・技術動向
- 24年上期の新車販売は米中欧が1桁成長
- トヨタら12社で車載SoCの技術研究組合を設立
- 日系OEMの販売動向
- トヨタ自動車/日産自動車/ホンダ/スズキ/マツダ/三菱自動車/SUBARU
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- 1-2:日系メーカー
- 国際競争へ官民一体で挑みSDVでシェア3割目指す
- トヨタ自動車/日産自動車/本田技研工業/ソニー・ホンダモビリティ/マツダ/スズキ/三菱自動車工業/SUBARU
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- 1-3:欧州系メーカー
- 24年上期の欧州新車販売台数は1桁成長
- フォルクスワーゲン/アウディ/メルセデス・ベンツ・グループ/ポルシェ/BMW/ボルボ/ステランティス
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- 1-4:米国系メーカー
- 次世代自動車開発を一気に加速
- ゼネラルモーターズ/フォード・モーター/テスラ
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- 1-5:中国系メーカー
- ガソリン車の落ち込みを支える世界最大のEV大国
- BYD/フューチャーモビリティ/蔚来汽車/奇瑞新能源汽車技術/浙江吉利控股集団/江鈴集団新能源汽車/江淮汽車/衆泰汽車/上海汽車/前途汽車/知豆電動汽車/長安汽車/北京新能源汽車
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- 1-6:韓国系メーカー
- SDVが近未来の新市場に浮上
- 現代自動車/LGグループ
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- 第2章 車載部品メーカーにおける電動化・自動運転技術開発
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- 2-1:技術動向 電動車におけるモーターの進化
- 電動車におけるモーターの進化
- 車載モーター/eAxleに向けた関連各社の最新動向
- ZF/テスラ/ヴィテスコ・テクノロジーズ/ボッシュ/ボルグワーナー/アイシン/ジヤトコ/ニデック/日立Astemo/日立製作所/ミツバ/NXP Semiconductors/TDK
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- 2-2:日系メーカー
- 「EVシフト鈍化」に部品も対応迫られる
- デンソー/BluE Nexus/アイシン/愛知製鋼/ジェイテクト/マレリ(旧カルソニックカンセイ)/ジヤトコ/アルプスアルパイン/パナソニック オートモーティブシステムズ/三菱電機/ニデック/日立Astemo/東芝/住友電工/ティアフォー
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- 2-3:海外メーカー
- 23年の車載部品は増収傾向
- ロバート・ボッシュ/コンチネンタル/ZFフリードリヒスハーフェン/マグナ・インターナショナル/ヴァレオ/ボルグワーナー/モービルアイ
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- 第3章 車載半導体
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- 3-1:車載マイコン
- 車載用半導体の在庫は増加傾向
- MCU市場は30年に582億ドル規模にまで拡大
- 車載ECU市場は32年に96.5億ドル規模に成長
- NXP Semiconductors/ルネサス エレクトロニクス/インフィニオン テクノロジーズ/STマイクロエレクトロニクス
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- 3-2:コンピューティング・AI関連
- 完全自動運転を支えるキーテクノロジー
- 本田技研工業/ロバート・ボッシュ/デンソー/ZFフリードリヒスハーフェン/クアルコム/エヌビディア/NXP Semiconductors/ルネサス エレクトロニクス/モービルアイ
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- 3-3:パワーデバイス
- 電動化で需要拡大のキーデバイス
- 車載用パワー半導体主要各社の最新動向
- デンソー/ローム/インフィニオンテクノロジーズ/STマイクロエレクトロニクス/ロバート・ボッシュ/BYD/三菱電機/富士電機/ルネサス エレクトロニクス
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- 第4章 車載センサー
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- 4-1:技術動向 車室内外で進化するセンシング技術
- 車載センシングシステムは自動車の域を超えた考察へ進化
- アルプスアルパイン/SMK/東海理化/パイオニア/ホシデン/三菱電機モビリティ/村田製作所/ローム/NXP Semiconductors/コンチネンタル/トビー
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- 4-2:車載カメラ/CMOSイメージセンサー
- センシングカメラは高成長で推移
- オンセミ/オムニビジョンテクノロジーズ/ソニー/サムスン電子/STマイクロエレクトロニクス
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- 4-3:ミリ波レーダー
- 自動運転のキーデバイスとして用途拡大
- 30年のADAS用レーダー市場は1兆円超え
- ティア1におけるミリ波レーダー関連動向
- ロバート・ボッシュ/デンソー/アルプスアルパイン/マグナ・インターナショナル/ZFフリードリヒスハーフェン/SMK
- デバイスメーカーにおけるCMOSセンサーチップ開発
- NXP Semiconductors/インフィニオン テクノロジーズ/アナログ・デバイセズ/テキサス・インスツルメンツ
- 駐車支援のカギとなる超音波センサー
- 村田製作所/三菱電機/ルネサス エレクトロニクス
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- 4-4:LiDAR
- 自動運転へ「車載用LiDAR」が進化
- LiDAR関連各社の最新動向
- ルミナー・テクノロジーズ/ヴァレオ/イノヴィズ・テクノロジーズ/コンチネンタル/AEye/オースター/セプトン/小糸製作所/LGイノテック/ヘサイ/ロボセンス/デンソー/三菱電機/東芝
- 車載用LiDAR関連の電子デバイス開発動向
- AMD/ソニー/日本電波工業/YITOAマイクロテクノロジー/京セラ/リズム翔栄
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- 第5章 車載電子部品
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- 5-1:車載コンデンサー
- 車載コンデンサーは中長期で拡大へ
- 車載コンデンサー主要メーカー各社動向
- 村田製作所
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- 5-2:車載コネクター
- 電動車、自動運転へ車載コネクター需要拡大
- 車載向けコネクター国内主要メーカー各社動向
- 日本航空電子工業/ヒロセ電機/イリソ電子工業/SMK/ケル
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- 5-3:車載用プリント配線板
- 安定成長期待もEV減速や出荷停止の影響を注視
- NOK/日本シイエムケイ/メイコー/TTMテクノロジーズ/チンプーン
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- 第6章 車載ディスプレー
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- 6-1:車載ディスプレー市場動向
- 車載ディスプレーの市場動向
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- 6-2:車載ディスプレーメーカー動向
- 車載ディスプレーメーカーの動向
- シャープ/ジャパンディスプレイ/パナソニック オートモーティブシステムズ/天馬微電子/LGディスプレイ/サムスンディスプレイ
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- 第7章 車載バッテリー
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- 7-1:リチウムイオン電池
- 8割が車載用
- LiBセルは4タイプ
- CATLとBYDで市場シェア5割
- Contemporary Amperex Technology
- セルの4大部材がカギ
- 中国勢、4大部材すべてで首位
- 4大部材以外では日本勢が優勢
- 東芝
- 目立つ欧米大型新規投資計画
- 英ブリティッシュボルトが経営破綻
- 米国、日韓勢らが投資を加速
- インドネシア、CATL・LGESが投資
- テスラ/フォルクスワーゲン/トヨタ自動車/BMW
- 減速エネ回生システムにも導入
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- 7-2:全固体電池・その他有力蓄電技術
- 全固体電池などが実用化
- トヨタ自動車/出光興産
- 世界的に普及進む「半固体電池」
- APB/日本ガイシ
- 中国勢が続々参入するナトリウムイオン電池
- Contemporary Amperex Technology
- 軽量・高性能、リチウム硫黄電池
- 究極の蓄電池、リチウム空気電池
- 東レ
- 期待大、グラフェンバッテリー
- ナノテクエナジー
- 高性能化に有利、高容量負極系LiB
- アンプリウス・テクノロジーズ/エノビックス/ライデンジャー・テクノロジーズ
- 最大容量のリチウム金属を採用
- ソフトバンク・Enpower Japan
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- 第8章 車載太陽電池
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- 8-1:太陽電池の技術動向
- 結晶Si太陽電池
- 化合物太陽電池
- 有機系太陽電池
- ペロブスカイト太陽電池
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- 8-2:PVメーカーの取り組み
- エネコートテクノロジーズ/カネカ/シャープ/東芝/PXP/Apollo Power/Greatcell Energy/Maxeon Solar Technologies/Sunman Energy/Valoe Oyj
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- 8-3:自動車メーカーの取り組み
- EVジェネシス/トヨタ自動車/帝人/日産自動車/Airstream/Aptera Motors/Lightyear/Mercedes-Benz/Sono Motors/Squad Mobility