■発刊趣旨とご購入のご案内

　小売業界はコロナ禍が収束して人の移動が活発になったこと、インバウンドが復活したこともあり、各業種で勢いを取り戻しました。23年度の百貨店大手4社は揃って増収増益となり、伊勢丹新宿本店や三越銀座店、阪急本店は総額売上高・売上高が過去最高を更新し、24年度もさらなる成長が見込まれています。総合スーパーのイオンは24年2月期に営業収益、営業利益、経常利益が過去最高を記録し、25年2月期は小売業界2社目となる営業収益10兆円を目指しています。出店を回復するアパレル企業もあり、ドラッグストアなど引き続き積極出店を行う企業も少なくありません。
　一方で、ドラッグストア、スーパー、コンビニエンスストアは商材が近しく、昨今は競争が激しくなっています。小商圏をメーンとした小売店舗の業界を超えた競争はさらに激化していくと見られ、より生活や暮らしに密着した商品の展開、サービスの深化なども求められます。特に地方を中心とした少子高齢化・人口減少への対応は喫緊の課題であり、原材料をはじめとした各種費用の高騰は大きな経営上の課題となっており、将来的に小売業界は様々な変化を迎えると見られます。
　本書はこうした変化する小売業界の動向をまとめた一冊となります。2章構成とし、第1章では、24年度の主要小売企業の出店動向のレポート、2章では小売業界を中心とした18業界・173社の戦略、動向、出店計画などをレポートしております。

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■内容構成（予定）