車載デバイス2024
カーボンニュートラルへ電動化がさらに加速 キーデバイスの全貌
◇ BEVが自動車市場を牽引
◇ OEM各社の最新電動化戦略
◇ 自動運転のキーテクノロジーを探る
体裁・頁数:B5判、320頁
発刊日:2023年10月23日
ISBN:978-4-88353-371-8 C3055 \17000E
定価 18,700円(税込)
■発刊趣旨とご購入のご案内
2022年の世界の自動車販売台数は、前年比1.3%減(106万台減)の8145万台となりました。8000万台の大台は維持したものの、コロナ禍前の19年の9117万台規模からは約10%減(972万台減)と厳しい状況を余儀なくされています。半導体の供給不足などを受け、期初に描いた生産計画に未達のOEMもあったなかで、辛うじて前年並みを確保した状況です。
地域別では、アジアの新興国での販売が好調に推移しましたが、欧米ではサプライチェーンの混乱や車載半導体・部品の供給不足に加え、物価の高騰やロシアのウクライナ侵攻など、地政学的な緊張の高まりも相まって経済が停滞したことが影響しています。国別では世界最大の自動車市場である中国が同2.2%増の2686万台となり、19年比でも4.4%増と堅調に推移。また、インドは前年比25.8%増の476万台と2桁の高成長を果たし、初めて日本を抜いて世界第3位となりました。ロックダウンなどが続いたコロナ禍の影響が収束しつつあり、富裕層を中心に個人消費が大きく回復したことが追い風となった模様です。
一方で、23年の自動車世界販売台数は、前年比3.6%増の8435万台が見込まれています。中国における23年1~7月の累計販売台数は同7.9%増の1563万台と堅調に推移。このうち新エネルギー車(NEV)は453万台で、約30%を占めるまでに拡大しています。そのような状況のなか、NEVの価格競争が一層激化しており、特に日系自動車メーカーでは、戦略の見直しを迫られている状況です。欧州自動車メーカーや米国自動車メーカーなども中国向け電動車のラインアップを強化する方針を相次いで打ち出しており、今後もさらなる競争の激化が予想されています。日系OEMはどのような製品戦略・生産戦略で、NEVの低価格化を実現し、中国をはじめとした海外市場でさらなる拡販を実現していくのでしょうか。各社の新たなビジネス戦略に注目が集まっています。
本書『車載デバイス2024』は、国内外の主要自動車メーカー/自動車部品メーカーの最新動向をまとめるとともに、車載マイコンや車載カメラ(イメージセンサー)、ミリ波レーダー、LiDARなどのセンシングデバイスから、車載LiBや全固体電池、さらには自動車向け太陽電池の開発動向まで幅広く網羅しており、自動車業界の全体像を1冊で俯瞰できる構成・内容となっています。
関連各社の取材・執筆・編集には、弊社が発行する『電子デバイス産業新聞』編集部があたりました。読者諸賢のご批判、ご助言、ご叱正をお願い申し上げます。
■内容構成
- 巻頭企画① 電動車市場が大きく成長
- 35年のEV市場は5700万台超
- 22年の電動車販売ランキング
- 日系OEMの電動化戦略
- トヨタ自動車/日産自動車/本田技研工業/マツダ/スズキ/三菱自動車/SUBARU
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- 巻頭企画② 本格普及へeAxleは挑戦ステージ
- eAxle関連各社の最新動向
- BluE Nexus/ヴァレオ/ZFフリードリヒスハーフェン/ヴィテスコ・テクノロジーズ/ジヤトコ/ボルグワーナー/ニデック
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- 第1章 自動車メーカーにおける電動化・自動運転技術開発
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- 1-1:クルマの最新市場・技術動向
- 緩やかな伸びにとどまる自動車世界市場
- 日系OEMのグローバル販売はまだら模様
- トヨタ自動車/本田技研工業/日産自動車/スズキ/マツダ/SUBARU/三菱自動車
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- 1-2:日系メーカー
- 半導体の安定調達へ新機軸
- トヨタ自動車/日産自動車/本田技研工業/ソニー・ホンダモビリティ/マツダ/スズキ/三菱自動車工業/SUBARU
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- 1-3:欧州系メーカー
- 23年上期の欧州新車販売台数は2桁成長
- フォルクスワーゲン/アウディ/ダイムラー/メルセデス・ベンツ/ポルシェ/BMW/ボルボ/ステランティス
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- 1-4:米国系メーカー
- 次世代自動車開発を一気に加速
- ゼネラルモーターズ/フォード・モーター/テスラ
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- 1-5:中国系メーカー
- 世界最大のEV生産国が値引き競争で淘汰加速
- BYD/フューチャーモビリティ/蔚来汽車/奇瑞新能源汽車技術/浙江吉利控股集団/江鈴集団新能源汽車/江淮汽車/衆泰汽車/上海汽車/前途汽車/知豆電動汽車/長安汽車/北京新能源汽車
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- 1-6:韓国系メーカー
- 韓国政府、FCV産業育成に2.6兆ウォン
- 現代自動車グループ
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- 第2章 車載部品メーカーにおける電動化・自動運転技術開発
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- 2-1:技術動向 電動車におけるモーターの進化
- 環境対策など含め、車載モーターは技術革新の真っ只中
- 車載モーターに向けた関連各社の最新動向
- テスラ/ニデック/ボルグワーナー/ロバート・ボッシュ/アイシン/日立製作所/戸田工業/ローム/TDK/大泉製作所/サンコール
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- 2-2:日系メーカー
- 自動車メーカーのEV加速が部品に波及
- デンソー/BluE Nexus/アイシン/愛知製鋼/ジェイテクト/マレリ(旧カルソニックカンセイ)/ジヤトコ/アルプスアルパイン/パナソニック オートモーティブシステムズ/三菱電機/ニデック/日立Astemo/東芝/住友電工/ティアフォー
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- 2-3:海外メーカー
- 22年の自動車販売は微減
- ロバート・ボッシュ/コンチネンタル/ZFフリードリヒスハーフェン/マグナ・インターナショナル/ヴァレオ/ボルグワーナー/モービルアイ
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- 第3章 車載半導体
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- 3-1:車載マイコン
- 車載用半導体の在庫は増加傾向
- MCU市場は30年に582億ドル規模
- 車載ECU市場は35年に34兆円規模へ
- NXP Semiconductors/ルネサス エレクトロニクス/インフィニオン テクノロジーズ/STマイクロエレクトロニクス
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- 3-2:コンピューティング・AI関連
- 完全自動運転を支えるキーテクノロジー
- 本田技研工業/ロバート・ボッシュ/デンソー/ZFフリードリヒスハーフェン/クアルコム/エヌビディア/NXP Semiconductors/ルネサス エレクトロニクス/モービルアイ
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- 3-3:パワーデバイス
- 電動化で需要拡大のキーデバイス
- 車載用パワー半導体主要各社の最新動向
- デンソー/ローム/インフィニオン テクノロジーズ/STマイクロエレクトロニクス/ロバート・ボッシュ/三菱電機/富士電機/ルネサス エレクトロニクス
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- 第4章 車載センサー
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- 4-1:技術動向 車室内外で進化するセンシング技術
- 自動運転へ車載センシング市場で新潮流
- 村田製作所/アルプスアルパイン/三菱電機/東海エレクトロニクス/SMK/パイオニア/コンチネンタル
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- 4-2:車載カメラ/CMOSイメージセンサー
- センシングカメラは高成長で推移
- オンセミ/オムニビジョンテクノロジーズ/ソニー/サムスン電子/STマイクロエレクトロニクス
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- 4-3:ミリ波レーダー
- 自動運転のキーデバイスとして用途拡大
- ティア1におけるミリ波レーダー関連動向
- ロバート・ボッシュ/デンソー/アルプスアルパイン/マグナ・インターナショナル/ZFフリードリヒスハーフェン
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- デバイスメーカーにおけるCMOSセンサーチップ開発
- NXP Semiconductors/インフィニオン テクノロジーズ/アナログ・デバイセズ/テキサス・インスツルメンツ/駐車支援のカギとなる超音波センサー/村田製作所
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- 4-4:LiDAR
- 自動運転へ「車載用LiDAR」有力候補
- LiDAR関連各社の最新動向
- ルミナー・テクノロジーズ/ヴァレオ/イノヴィズ・テクノロジーズ/コンチネンタル/AEye/オースター/セプトン/デンソー/三菱電機/東芝
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- 車載用LiDAR関連の電子デバイス開発動向
- ソニー/東芝/日本電波工業/YITOAマイクロテクノロジー/京セラ
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- 第5章 車載電子部品
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- 5-1:車載コンデンサー
- 車載コンデンサーは中長期へ拡大基調
- 車載コンデンサー主要メーカー各社動向
- 村田製作所/TDK/太陽誘電/ニチコン/京セラ/パナソニック インダストリー/指月電機製作所/日本ケミコン/サムスン電機/ヤゲオ
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- 5-2:車載コネクター
- 電動車、自動運転へ車載コネクター需要拡大
- 車載向けコネクター国内主要メーカー各社動向
- 日本航空電子工業/ヒロセ電機/イリソ電子工業/SMK/本多通信工業/ケル
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- 5-3:車載用プリント配線板
- 車載基板市場は年3~4%の安定成長へ
- NOK/日本シイエムケイ/メイコー/TTMテクノロジーズ/チンプーン
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- 第6章 車載ディスプレー
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- 6-1:液晶パネル
- 車載ディスプレーの市場動向
- ジャパンディスプレイ/シャープディスプレイテクノロジー/天馬微電子/パナソニック オートモーティブシステムズ
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- 6-2:有機ELパネル
- 有機ELディスプレーの市場動向
- LGディスプレイ/サムスンディスプレイ/ジャパンディスプレイ
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- 第7章 車載バッテリー
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- 7-1:リチウムイオン電池
- LiB市場は急拡大、車載用8割
- CATLがトップ
- CATL
- カギは4大部材
- 4大部材、すべて中国勢トップ
- 4大部材以外、日本勢が優勢
- 東芝
- 欧米、大型新規投資を断行
- 英ブリティッシュボルトが破綻
- 米国、インフレ抑制法が後押し
- インドネシア、CATL・LGESが投資
- 日本、蓄電池強国復活に邁進
- テスラ/ゼネラルモーターズ/BMW/フォルクスワーゲン/メルセデス・ベンツ/トヨタ自動車
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- 7-2:全固体電池・その他有力蓄電技術
- 全固体電池などが実用化
- トヨタ自動車/出光興産
- 半導体系の開発も進む
- 世界的に普及進む「半固体電池」
- CATLはじめ中国勢参入、ナトリウムイオン電池
- CATL
- 軽量で高性能、リチウム硫黄電池
- 究極の蓄電池、リチウム空気電池
- 東レ
- 期待大、グラフェンバッテリー
- 高性能化に有利、高容量負極系LiB
- アンプリウス/エノビックス/ライデンジャー
- 最大容量のリチウム金属を採用
- エンパワー・グリーンテック
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- 第8章 車載太陽電池
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- 8-1:太陽電池の技術動向
- 結晶Si太陽電池
- 化合物太陽電池
- 有機系太陽電池
- ペロブスカイト太陽電池
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- 8-2:PVメーカーの取り組み
- エネコートテクノロジーズ/カネカ/シャープ/東芝/Apollo Power/ARMOR/Greatcell Energy/Maxeon Solar Technologies/Sunman Energy/Valoe Oyj
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- 8-3:自動車メーカーの取り組み
- トヨタ自動車/帝人/日産自動車/Airstream/Aptera Motors/Lightyear/Mercedes-Benz/Sono Motors/Squad Mobility