バッテリー産業 最前線 2023
電動車・民生機器・産業機器で拡大する主要バッテリーデバイス・材料・資源・設備メーカー各社の最新動向をカバー
○リチウムイオン電池、ニッケル水素電池、全固体電池、
リチウム硫黄電池、ナトリウムイオン電池、キャパシタ関連企業の
動向を網羅
〇世界的な電動車需要増加で活発化する蓄電池・自動車メーカーの
大規模投資計画を詳説
〇バッテリーのデバイス、材料・資源、設備関連メーカーの
事業展開を詳説
〇高性能化を追求する次世代蓄電池ベンチャーの動きを解説
〇国内外の大学・研究機関の最新研究内容をカバー
体裁・頁数:B5判、312頁
発刊日:2023年3月13日
ISBN:978-4-88353-362-6 C3055 \17000E
定価 18,700円(税込)
■発刊趣旨とご購入のご案内
バッテリー(蓄電池)は、スマートフォン、タブレット、ノートPCといった携帯機器をはじめ、電気自動車(EV)やプラグインハイブリッド車などの車載、エネルギー貯蔵システム(ESS)、バックアップ電源、ロボット、ドローンなど幅広く採用されており、その世界市場は15兆円以上です。うち、車載向けは2050年までに温室効果ガス排出をネットゼロとする各国の野心的な取り組みを背景に、自動車メーカー各社がEVをはじめとした電動車に急激にシフトしているため需要が急増していく見通しです。現在、中国、欧州、米国を中心に車載向けリチウムイオン電池(LiB)の大規模工場(ギガファクトリー)の建設計画が進められておりますが、LiBメーカーのみならず自動車メーカーも積極的に投資を行っております。22年は米バイデン政権が法案化した「インフレ抑制法」を契機に米国内への車載向け投資が顕著となりました。こうした中、LiBに使われるリチウム、ニッケルといったレアメタルの確保に向けた取り組みも本格化しております。
LiBは高エネルギー密度、高出力、長寿命に対応することから蓄電池の主役です。すでに市場の7割に達しており、今後はさらに比率を伸ばしていく予測です。急激な普及によりコストは過去10年間で1/6程度となり、EV普及を後押ししております。他方、EVの一充電航続距離の延長や充電時間の短縮、安全性や資源の確保といった要求から次世代蓄電池の開発も進んでおります。最有望とされる全固体LiBをはじめ、ナトリウムイオン電池、リチウム硫黄電池などへの設備投資もスタートしております。
蓄電池はもともと日本メーカーの独壇場でしたが、中国・韓国メーカーがLiBへの積極投資によりプレゼンスを拡大してきました。日本勢のひとり舞台だったLiB部材は中国、韓国が追い上げ、正極材、負極材、電解液、セパレーターの4大部材すべてで中国勢がトップとなりました。ただし、車載向けでは依然、日本勢が強いのが現状です。加えて、集電体、バインダー、導電助剤などでは相変わらず日本勢のプレゼンスが強固です。
ESSでは住宅向け、業務・産業向け、系統・再生可能エネルギー向けいずれにおいても需要が拡大しています。主役はLiBですが、系統・再エネ向けでレドックスフロー電池やNAS電池の導入も進んでおります。低コスト化が期待されるナトリウムイオン電池も採用される見込みです。
■内容構成
- 第1章 電動車需要増で急拡大する車載用LiB
-
- 第2章 バッテリーメーカー各社の事業戦略
- IHI/出光興産/APB /FDK /エリーパワー/Enpower Japan /エンビジョンAESC ジャパン/CONNEXX SYSTEMS /ジーエス・ユアサ コーポレーション/シャープ/住友電気工業/ソフトバンク/太陽誘電/TDK /東芝/トーキン/トヨタ自動車/ニチコン/日産自動車/日本ガイシ/日本ケミコン/日本製紙/日本電気硝子/パナソニック エナジー/パワーエックス/ビークルエナジージャパン/日立造船/プライムアースEV エナジー/プライム プラネット エナジー&ソリューションズ/ブルーエナジー/古河電池/本田技研工業/マクセル/村田製作所/リチウムエナジージャパン/LG Energy Solution/Samsung SDI/SK ON/BAK Battery/BYD/China Aviation Lithium Battery/CATL/EVEnergy/GAC Aion New Energy Automobile/Guoxuan High Technology/HiNa Battery Technology/SVOLT Energy Technology/Tianjin Lishen Battery/Yadea/YinLong Energy/Foxconn Technology Group/ProLogium Technology/Vingroup/24M Technologies/A123 Systems/Amprius Technologies/Appear/Charge CCCV/ESS/Form Energy/General Motors/NanoGraf/Nanotech Energy/NDB/Our Next Energy/QuantumScape/Sila Nanotechnologies/Solid Energy Systems/Solid Power/Tesla/Aston Martin Lagonda/ElevenEs/Faradion/Freyr Battery/Ilika/LeydenJar Technologies/Mercedes Benz/Morrow Batteries/Northvolt/Schmid Group/SOLiTHOR/Tiamat Energy/VARTA Microbattery/Verkor/Volkswagen/Brighsun New Energy
-
- 第3章 バッテリー材料・資源メーカー各社の事業戦略
- 旭化成/UBE /オハラ/クラレ/クレハ/住友化学/住友金属鉱山/太平洋セメント/ダブル・スコープ/帝人/東レ/戸田工業/豊通リチウム/日亜化学工業/日本金属/日本触媒/日本ゼオン/三井金属鉱業/三菱ケミカル/レゾナック/COSMO AM&T/EcoPro BM/New Tech Energy/Posco Chemical/BTR New Energy Materials/Guangzhou Tinci Materials Technology/Shanghai Energy New Materials Technology/Shanghai Shanshan Technology/Shenzhen Capchem Technology/Zhangjiagang Guotai Huarong New Chemical Materials/Ampcera/Ionic Materials/Redwood Materials/BASF/Lanxess/Nexeon/Umicore
-
- 第4章 バッテリー設備関連メーカー各社の事業戦略
- エムテックスマート/片岡製作所/倉敷紡績/芝浦機械/大亜真空/中外炉工業/東海高熱工業/東レエンジニアリング/ヒラノテクシード/プライミクス/古河電気工業/堀場製作所/リコー/Forge Nano
-
- 第5章 次世代バッテリーの研究開発動向
- 大阪公立大学/沖縄科学技術大学院大学/京都大学/埼玉工業大学/産業技術総合研究所/筑波大学/東京工業大学/東京大学/東京都立大学/東京理科大学/東北大学/豊橋技術科学大学/兵庫県立大学/物質・材料研究機構/北陸先端科学技術大学院大学/山口大学/横浜国立大学/早稲田大学/Johns Hopkins University/Purdue University/Washington State University/Dalhousie University/imec/University of Graz/Monash University