メタバース・スマートグラス 最前線
メタバースが牽引するXRデバイスに迫る
◇メタバースが牽引するスマートグラス、ヘッドセット動向
◇拡大するVR/AR/MRディスプレー市場
◇投資が進むマイクロディスプレーの開発動向
◇OLEDoS、LEDoSの開発、製造技術
体裁・頁数:B5判、152頁
発刊日:2022年11月21日
ISBN:978-4-88353-358-9 C3055 \15000E
定価 16,500円(税込)
■発刊趣旨とご購入のご案内
2021年の後半から、メタバースという言葉をよく聞くようになりました。メタバースはmeta(超越した)とuniverse(世界)をかけ合わせた造語であり、インターネット上に構築された多人数参加型の巨大3次元仮想空間で、アバターと呼ばれる分身などを操作して、他の参加者とコミュニケーションがとれる場所や技術のことを指すとされます。メタバースでは、将来的には現実同様の買い物ができたり、企業で働いたりすることが可能になると見られています。ある調査結果によれば、技術の進展とサービス開発によって、メタバースの世界市場は30年には78兆8705億円まで拡大すると予想されるそうで、エンターテインメント性だけではなく、教育や小売り、土地の売買に至るまで様々な領域での発展が期待されています。
この分野に最も力を入れているのが、21年10月に社名を「Meta Platforms(通称メタ)」に変更した旧Facebookで、メタバース関連で約100億ドルの投資をすでに行い、今後数年間は同等の投資を継続するとの意気込みを表明しました。メタバースを「実空間と同様の建物や設備が並ぶ巨大3次元仮想空間で、コミュニケーションだけでなく、シミュレーションもできる技術」と考えれば、その価値は非常に高いものになるでしょう。
また、メタバース世界への入り口となるヘッドセット機器にも注目が集まっています。民生向けのGoogle Glassが事実上失敗して以来、スマートグラスに対する民生市場の意欲は沈下し、産業用途での活用が進められてきましたが、コロナ禍により再注目する動きが出始め、さらにメタバースにより拍車がかかりました。23年から24年にかけては、アップルやメタが新しいヘッドセットを上市するとのことで、さらにXRディスプレー市場拡大に拍車がかかりそうです。
本書では、メタバースの動向やその入り口となるスマートグラス、活発な開発動向が見られるマイクロデイスプレーについて詳述しております。図表や画像を多数掲載し、利用の便を図るよう努めました。
■内容構成
- 巻頭特集1 メタバースが切り開く世界への取り組み ~プラットフォーマーから材料メーカーまでが注力~
-
- 巻頭特集2 メタバースが半導体需要をさらに喚起する ~メタバースとデバイス・半導体企業動向~
-
- 第1章 ヘッドマウントディスプレー・スマートグラスメーカーの取り組み
- スマートグラス、HMDの動向
- グーグル/ビュージックス/マイクロソフト/メタ・プラットフォームズ/HTC/Nreal/オッポ/シャオミ/TCL/キヤノン/QDレーザ/Shiftall/セイコーエプソン/ソニーグループ/ジンズ/三井化学/モジョビジョン/東京農工大学/Cellid
-
- 第2章 マイクロディスプレーメーカーの取り組み
- マイクロディスプレー動向
- イメージン/コーピン/マイクロオーレッド/SeeYA Technology/ソニーグループ/Saphlux/プレッシーセミコンダクターズ/アレディア/MICLEDIマイクロディスプレイズ/ジェイドバードディスプレー/沖電気工業(OKI)/シャープ/福井大学
-
- 第3章 OLEDoS/LEDoS製造技術の取り組み
- OLEDoS製造技術
- 真空蒸着装置
- 蒸着用メタルマスク
- 素子構造
- LEDoS製造技術
- フルカラーを実現する4つの手法
- MOCVD装置
- ウエハー&エピ技術
- 色変換技術 ~量子ドット材料や蛍光体~
- ウエハー接合/検査技術