■発刊趣旨とご購入のご案内

　2021年の電子デバイス市場は、半導体の供給不足に端を発した調達不安から年初以降、前例のない高水準の需要が続いています。これは、新型コロナウイルス感染症（COVID-19）拡大の影響と米中貿易摩擦という大きな環境の変化により、サプライチェーンにおける調達・供給のリスクが高まっていることによる影響が大きくなっています。
　半導体市場もその余波を受けており、WSTSの市場予測によると21年の世界半導体市場は前年比19.7％増と成長が大幅に加速すると予測しています。世界経済活動は緩やかながら正常化に向かっていることに加え、20年に半導体市場を牽引した要因の多くが継続していることから、18年以来の2桁成長を見込んでいます。COVID-19のパンデミック以降、在宅で過ごす時間が増えたことによりパソコンやタブレット端末などの需要が高まり、5Gスマートフォンの比率も増加。インターネット上のデータ通信量が飛躍的に増大し、クラウドサービスなどのインフラの設備投資需要も高まっています。こうしたことから、半導体市場にとってはプラス要因が大きく、パンデミックによる世界経済低迷の影響が打ち消されており、22年も前年比8.8％増と成長が継続するものと予測しています。
　『半導体工場ハンドブック』は発刊から25年以上、半導体業界の方々の必携の書としてご好評をいただいております。
　今回の巻頭特集は「2050年までに実現！カーボンニュートラルに向けた自動車メーカーの対応」のテーマで、自動車メーカー各社のカーボンニュートラルに向けた戦略を紹介します。
　特集2では「半導体が足りない!? サプライチェーン強化に動く半導体業界」のテーマで、自動車業界を中心とした半導体の需給状況と供給強化に向けた政府および業界の動向を紹介します。

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■内容構成