車載デバイス2022
電動化が進展・待たれる半導体不足解消 キーデバイスの全貌
◇ どうなる半導体の供給不足
◇ xEVが自動車市場を牽引
◇ 自動運転のキーテクノロジーを探る
体裁・頁数:B5判、280頁
発刊日:2021年10月25日
ISBN:978-4-88353-343-5 C3055 \17000E
定価 18,700円(税込)
■発刊趣旨とご購入のご案内
新型コロナウイルスの感染拡大が依然として猛威を振るうなか、2021年の自動車販売台数は、前年の約7800万台から700万台増の8500万台規模にまで回復すると見込まれています。20年秋ごろからクルマの生産が急増し、順調に回復への道のりを駆け上がると思われた自動車業界でしたが、20年末ごろから車載半導体の供給不足が徐々に顕在化。当初は、ファンドリーにおける車載マイコンの生産キャパシティーの減少が主な要因でしたが、21年2月には米テキサス州オースティンにおける激しい寒波で車載半導体メーカーの工場が一時操業を停止するとともに、3月には国内半導体メーカーの工場で火災が発生、さらに東南アジア地域では、新型コロナの感染拡大によるロックダウンで工場の操業停止が余儀なくされ、半導体を含む車載部品の一部で供給不足にさらに拍車がかかるかたちとなっています。
一方で、CASEをキーワードにクルマの未来が大きく進化・変化しつつあります。すでに、多くの自動車メーカーがADASを搭載し、運転支援や部分的な自動運転を実現、車の安全性・信頼性も大きく向上させています。一部の国内OEMでは、高速道路限定ではあるものの、運転中に読書やスマートフォンなどの操作が可能な自動運転レベル3(アイズフリー)を実現する車両を市場投入しています。この自動運転の実現には、イメージセンサーやミリ波レーダーに代表されるセンシングデバイスはもとより、車載半導体やAI技術など、車載デバイスの導入拡大が大きなカギを握ることになります。
また、日系や欧米のOEMにおいては、カーボンニュートラルの実現に向けて電動化への取り組みが加速しています。世界最大の自動車市場である中国では、「中国版ZEV(排ガスゼロ自動車)」規制の正式運用がすでにスタート。ガソリンなどの化石燃料車の生産や販売台数の一定比率に応じてEVやPHVなどの新エネルギー車の販売を義務付けるもので、拡販を狙う自動車メーカーは、エコカー工場の建設を急ピッチで進めています。なお従来、低燃費車の対象とされていなかったHVですが、新たに優遇政策の対象に含まれ、HVに強みを持つ日系自動車メーカーにとっては、大きな追い風になるものと期待されます。
本書『車載デバイス2022』は、国内外の主要自動車メーカー/自動車部品メーカーの最新動向をまとめるとともに、車載マイコンや車載カメラ(イメージセンサー)、ミリ波レーダー、LiDARなどのセンシングデバイスから、車載LiBや全固体電池、さらには自動車向け太陽電池の開発動向まで幅広く網羅しており、自動車業界の全体像を1冊で俯瞰できる構成・内容となっています。
■内容構成
- ◆巻頭企画① 車載半導体供給不足の現状
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- ◆巻頭企画② つながる車で高まるセキュリティー対策の重要性
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- ◆第1章 自動車メーカーにおける電動化・自動運転技術開発
- 1-1:クルマの最新市場・技術動向
- 1-2:日系メーカー
- 1-3:欧州系メーカー
- 1-4:米国系メーカー
- 1-5:中国系メーカー
- 1-6:韓国系メーカー
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- ◆第2章 車載部品メーカーにおける電動化・自動運転技術開発
- 2-1:技術動向 電動車におけるモーターの進化
- 2-2:日系メーカー
- 2-3:海外メーカー
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- ◆第3章 車載半導体
- 3-1:車載マイコン
- 3-2:コンピューティング・AI関連
- 3-3:パワーデバイス
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- ◆第4章 車載センサー
- 4-1:技術動向 車室内外で進化するセンシング技術
- 4-2:車載カメラ/CMOSイメージセンサー
- 4-3:ミリ波レーダー
- 4-4:LiDAR
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- ◆第5章 車載電子部品
- 5-1:積層セラミックコンデンサー
- 5-2:車載コネクター
- 5-3:車載用プリント配線板
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- ◆第6章 車載ディスプレー
- 6-1:液晶パネル
- 6-2:有機ELパネル
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- ◆第7章 車載バッテリー
- 7-1:リチウムイオン電池
- 7-2:全固体電池・その他有力蓄電技術
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- ◆第8章 車載太陽電池
- 8-1:太陽電池の技術動向
- 8-2:自動車メーカーの取り組み