韓国 先端産業最前線2021
世界トップシェアの「メモリー」の次を担う韓国エレクトロニクス業界を完全網羅
編集・執筆 産業タイムズ社ソウル支局長 嚴 在漢(オム・ジェハン)
〇半導体・装置・プリント回路・FPD・電池・エコカー業界を収録
〇韓国半導体は国家大黒柱産業だ
〇サムスンは悪徳企業なのか?
〇文政権は経済音痴なのか?
〇日韓半導体戦争の行方は?
体裁・頁数:B5判、224頁
発刊日:2021年3月8日
ISBN:978-4-88353-333-6 C3055 \20000E
定価 22,000円(税込)
■発刊趣旨とご購入のご案内
輸出主導型の韓国経済において、2021年度の半導体輸出額は1000億ドル(約10.5兆円)強と全体輸出規模の20%を超える見通しです。新型コロナ禍の最中にもかかわらず、韓国半導体の輸出勢いはむしろ増加しており、まさに国家経済を下支えする最重要大黒柱産業といわざるを得ません。
韓国半導体は過去30年間、1998年のIMF金融危機や2009年のリーマンショックなど、幾つかの経済危機からの復活の担い手として活躍してきました。そんな半導体産業を韓国民は、輸出親孝行産業と高く讃えつつ産官学総力戦でパックアップしています。
また、サムスンやSKグループなど韓国経済を代表する10大財閥企業の年間売上高は、国内総生産(GDP)の6割を上回るなどその凄まじさを内外にアピールしており、サムスン電子がそうした勢いを先頭に立ってけん引しています。サムスン電子の母体格のサムスングループは年商314兆ウォン(約28.5兆円)を超え、GDPの16.4%をも占めるほど韓国代表企業としての位置づけを発揮しています。その原動力は半導体であり、半導体が過去30年間のサムスンを世界的な一等企業へと飛躍させました。
ところが、2019年7月、半導体向けコア材料に対する日本の対韓国輸出規制の厳格化により、日韓のぎくしゃくした度合いはますますエスカレート的に悪化し、韓国は国家次元でコア材料の国産化や輸入先の多様化に取組みつつ、対日抗戦に戦意を燃やす契機となりました。
21世紀における未来市場を先取りするために韓国は、半導体製造技術を土台としたFPDパネルやLiBセル・モジュール、スマホなどをグローバルトップレベルに浮上させました。その勢いはAIやIoT、さらにはコネクテッドカーなどを網羅する第4次産業革命に向けた礎になりつつあります。
本書「韓国先端産業最前線・Korea Advanced Industry Frontline(KAIF・カイフ)」は、そうした韓国先端産業分野に特化したテキストとして、韓国現地取材に徹底したリアルな韓国経済を生々しく描いた専門書です。
産業タイムズ社ソウル支局においては、これからも韓国経済、特に半導体をはじめ、FPD、AI、IoT、次世代エコカーなどといった先端分野の国家プロジェクトと企業の取り組みなどを最前線で報道し続けていく所存です。読者諸賢のご批判、ご叱正、ご助言などをお願い申し上げる次第です。
■内容構成
- ①券頭特集:韓国経済の短観
- ②券頭特集:半導体は国家大黒柱産業だ
- ③券頭特集:日韓半導体戦争の行方
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- 第1章 韓国半導体産業の現状と国家戦略
- 文政権は、2020年7月、「素材・部品・装置2.0戦略」、韓国版ニューディール政策打ち出す
- 1,サムスン電子
- 2,SKハイニックス
- 3,DBハイテク
- 4,マグナチップ
- 5,ソウル半導体
- 6,LGイノテック
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- 第2章 韓国半導体装置市場の現状と素部装2.0戦略
- 半導体装置国産化率アップに国家総力戦で挑む
- 1,セメス
- 2,ウォンイクIPS
- 3,ウォンイクホールディングス
- 4,ケイシー
- 5,APシステム
- 6,ケイシーテック
- 7,イオテクニクス
- 8,ピーエスケイ
- 9,テス
- 10,エスティアイ
- 11,ユニセム
- 12,テックウィング
- 13,ハンミ半導体
- 14,GST
- 15,コーヨンテクノロジー
- 16,ユージン・テクノロジー
- 17,ワイアイケイ
- 18,ジュスンエンジニアリング
- 19,ディアイ
- 20,ユニテスト
- 21,エイピーティシー
- 22,プロテック
- 23,イエスティー
- 24,ギガレーン
- 25,コセス
- 26,サープラスグローバル
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- 第3章 韓国半導体材料市場の現状と国策
- 半導体材料市場における「脱日本依存」は進むか
- 1,SKシルトロン
- 2,ドンジンセミケム
- 3,SKマテリアルズ
- 4,エムケイ電子
- 5,ソルブレイン
- 6,ウォンイクQnC
- 7,イーエヌエフテクノロジー
- 8,ヘスンディーエス
- 9,キョンイン洋行
- 10,ウォンイクマテリアルズ
- 11,フースン
- 12,ティーシーケイ
- 13,シノペクス
- 14,エフエスティ
- 15,エスアンドエステック
- 16,オーシャンブリッジ
- 17,ディーエヌエフ
- 18,メカロ
- 19,徳山ハイメタル
- 20,ラムテクノロジー
- 21,SKC
- 22,ロッテケミカル
- 23,エスティアイ
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- 第4章 韓国半導体ファブレス・デザインハウスの現状と課題
- 韓国半導体ファブレス・デザインハウスの国際競争力
- 1,現代オートロン
- 2,ゼジュ半導体
- 3,テレチップス
- 4,ジニティックス
- 5,エイディーチップス
- 6,アボブ半導体
- 7,アイエイ
- 8,シリコンワークス
- 9,アルファホールディングス
- 10,エイディテクノロジー
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- 第5章 韓国プリント回路基板産業の現状と課題
- 韓国プリント回路産業の突破口は海外進出にある
- 1,イスペタシス
- 2,インターフレックス
- 3,エスアイフレックス
- 4,LGイノテック
- 5,コリアサーキット
- 6,サムスン電機
- 7,シムテック
- 8,大徳電子
- 9,ビーエイチ
- 10,ヨンプン電子
- 11,アバコ
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- 第6章 韓国FPD産業の現状と成長戦略
- 有機ELパネルでは世界市場を席捲する
- 1,サムスンディスプレー
- 2,LGディスプレー
- 3,徳山ネオルックス
- 4,LG化学
- 5,ELKコーポレーション
- 6,イルジンディスプレー
- 7,インベニア
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- 第7章 韓国電池産業の現状と成長戦略
- 韓国LiB産業は半導体に次ぐ期待主
- 1,サムスンSDI
- 2,LG化学
- 3,SKイノベーション
- 4,エコプロビーエム
- 5,コスモ新素材
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- 第8章 韓国太陽光産業の現状と課題
- 韓国太陽光産業は苦境から抜け出すか
- 1,ハンファソリューション
- 2,OCI
- 3,韓国水力原子力
- 4,シンスンE&G
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- 第9章 韓国エコカー産業の現状と発展戦略
- 韓国エコカー産業は世界市場をけん引する
- 1,現代自動車
- 2,キア自動車
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- 第10章 韓国5G通信産業の未来像
- 世界で初めて5G通信の実用化の底力