■発刊趣旨とご購入のご案内

　2019年はラグビーワールドカップの開催などもあり、訪日外国人数は過去最高の約3188万人を記録し、新規開業に加え、様々なホテル開発計画も発表されました。その一方で、訪日外国人数の伸び率は前年比2.2%増と成長に陰りが見えます。自然災害、日韓摩擦などの事態に加え、リピーターが増加し、新規開拓する余地がなくなりつつあるなど、構造上の問題も浮上したと言われています。さらに新型コロナウイルスの影響もあり、政府が掲げる「20年に訪日外国人数を4000万人にする」という目標に暗雲が立ち込めています。これまで訪日外国人の増加が追い風となって、東京や大阪といった大都市だけでなく、地方都市を含めた全国各地でホテル・宿泊施設の開発が進んできましたが、エリアによってビジネスホテルは供給過剰になっています。
　その一方で、開発はまだまだ多いのも事実です。特に高級ホテルは日本において不足しており、地方への拡大も顕著に見られます。ビジネスホテルも堅調な施設や地域があり、明暗が分かれるようになったと言えるでしょう。本書は、この潮目が変わったホテル業界の動向や開発トレンドを読み解き、時代のニーズに即した施設づくりの指針となることを目指して編集・製作いたしました。
　6章構成となっており、第1章ではホテル業界を熟知した企業のインタビュー、2章はビジネスホテル、高級ホテル、新業態など業界の最新動向を詳述し、3章はトレンドの最前線を行く10ホテルを紹介します。4章では商業施設新聞が注目するホテルデベロッパー、オペレーター45社の戦略を探り、5章では東京、大阪、京都など開発が活況なエリアがどう移り変わったか、6章では20年4月以降に開業する全国の開発案件を収録しました。

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■内容構成