2024年の半導体・電子部品市況は23年調整期間を経て回復が期待されています。しかし、現時点ではその回復度合いにまだ力強さがなく、産業機器をはじめとする一部市場では在庫調整が長期化しております。AIをはじめとする成長分野は需要が旺盛で、短期的な半導体市況は用途に応じてまだら模様の様相を呈しております。デバイス別ではメモリーの復調が鮮明になってきました。DRAMはHBMなどをトリガーに伸長しているほか、NANDもようやく在庫調整が一巡し、各社のファブ稼働率は回復基調にあります。
　車載分野は足元で減速感が出てきていますが、xEVなど電動化や自動運転に向けた大きなトレンドは不変で、1台あたりの半導体・電子部品搭載コンテンツは今後も増加傾向が続くといえます。SiCも同様に自動車分野を筆頭に、長期的な成長が期待されています。
　長期的な視点に立てば、各国各地域で半導体製造基盤を構築してサプライチェーンを強化しようという動きが活発化しており、装置・材料市場を支える大きな要素となっています。中国はもちろんのこと、最近ではインドが注目市場として浮上しています。
　本セミナーでは電子デバイス産業新聞編集部のメンバーが中心となって、2024年上期の市場総括と長期的な市場展望を報告させていただきます。日々の取材に基づいた考察、今後のポイントを編集部メンバーに大いに語ってもらいます。ぜひ参加者の皆様の日々のご活動のお役立ていただければ幸いです。