電子デバイス産業新聞(旧半導体産業新聞)
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2015/5/28(2144号)主なヘッドライン
覚醒、国内EMS企業、高信頼性武器に独自進化
海外で新拠点の建設相次ぐ

 シークスなど国内EMS(電子機器の受託製造サービス)メーカーが意思のある力強い成長に舵を切り始めた。国内自動車産業や空調機器メーカーのグローバル戦略と連動して、日本のみならず海外市場を見据える。ASEANや北米などで新工場構築に動き、事業の積極的な拡大を目指すほか、従来の「国内・少量生産」に特化していたビジネスモデルから、高品質かつ高生産性を主軸に置き、「グローバル・大量生産」でも勝負をかける。メガEMS企業とは一味違った国内EMSの事業展開を追う。

 「ここ1年ほどで欧米などの重電系、Tier1企業からの問い合わせや引き合いが急に増えてきた。日系EMS企業の品質・生産管理能力を高く評価してくれている」。こう語るのは国内の大手EMS企業の幹部だ。もともと日系EMS企業は国内に製造拠点を持ち、少量多品種・高品質を売りにしていたが、グローバル展開力の弱さや、東日本大震災以降はBCPの観点から国内セットメーカーからも一時的に「敬遠」されてきた。
 国内セットメーカーの中には海外のメガEMS企業との取引を拡大したところも多かったが、結果的に国内EMS企業は長年培った「高信頼性・高歩留まり」で再び評価が高まった。先の大震災やタイの大洪水被害にあっても、海外に展開する拠点をフル活用し迅速に対応するなどして、逆に顧客の信頼を勝ち得た。逆境を機に進化したのだ。
 特に商社機能を持つEMS企業の躍進が目立つ。最近の円安トレンドやアベノミクス効果もあって、自動車をはじめFA・工作機械メーカーの旺盛な投資拡大を受け、これらの顧客から仕事を再受注するなど事業の足場を固めつつある。

(以下、本紙2015年5月28日号1面)



◇ 高周波フィルター各社、多バンド化で能力増強急ぐ、CA化も需要を押し上げ
◇ トヨタ自動車 14年度、営業利益2割増加、15年度は1.2兆円を投資
◇ 中国政府、エコカー補助額公表、17~20年は20~40%減に
◇ 双日、車載部品の物流強化、アジアに2拠点を設立
◇ 新日本無線 14年度、半導体好調で増収、営業利益は3割増加
◇ パナソニックAIS社 14年度、半導体は横ばい、パネルは下期黒字化
◇ アクセル 15年度、開発費増で減益予想、新製品試作費を集中計上
◇ サムスン電子、平澤で新工場着工、17年稼働へ巨額投資
◇ SMIC 1~3月期、高稼働で5%増収、40/45nmの比率上昇
◇ 丸文 14年度、半導体好調で増益、自動車を売上高比2割に
◇ JDI 14年度、下期回復で黒字化、中国向け2.4倍に拡大
◇ ミネベア 14年度、BLUは2.3倍の増収、特定顧客向けに組立事業
◇ 日本写真印刷 ディバイス事業、15年度は弱含み、増益も1~3月期は赤字
◇ 東芝、人工光合成の開発加速、効率10%で事業化へ
◇ LiB主要メーカー5社 1~3月期、国内勢の業績好調、サムスンSDIは減収
◇ トクヤマ、多結晶Si増強へ、マレーシア1期活用検討
◇ アドバンテスト、15年度は横ばい予想、シェアアップに注力
◇ 日立ハイテク 14年度、利益が大幅に改善、評価装置が堅調に拡大
◇ 大陽日酸 14年度、全セグメントで増益、電子材料ガスの販売好調
◇ 日機装 医療部門、国内不振で減益、買収効果で増収確保
◇ LSII、ベンチャーを買収、再生医療分野を強化
◇ 富士フイルム、医療ITを強化 米国企業を買収
◇ サーマプレシジョン、LED光源を開発、基板用ステッパー向け
◇ OTC、放熱性20倍に向上、銅コインを埋め込み
◇ 日本スペリア社、実装プロセス展に出展、高強度はんだなど展示
◇ 太陽誘電、15年度投資は400億円、FBARの生産倍増
◇ 村田製作所 15年度投資、過去最高の1500億円、SAWフィルター3割増産
◇ 村田製作所、出雲に2工場新設、MLCC増産に180億円
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