電子デバイス産業新聞(旧半導体産業新聞)
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2015/1/14(2125号)主なヘッドライン
次世代半導体パッケージ、モバイルはFOWLPが主役に
基板レス・低背化を実現、16年以降ファブレス中心に本格採用

 スマートフォンなどモバイル機器用半導体パッケージの技術トレンドが大きな転換期を迎えている。現行のFCCSP/PoPを置き換える新技術としてTSV(シリコン貫通ビア)を活用した2.5D/3Dパッケージが注目されて久しいが、依然としてコスト高の壁を乗り越えられず、本格普及に暗雲が垂れ込めている。こうしたなかで、新たに脚光を浴びているのがFOWLP(Fan Out Wafer Level Package)だ。大手ファブレスが本格採用に前向きな姿勢を見せるなか、製造を請け負うファンドリー/OSATも着々と準備を進めており、次世代半導体パッケージを取り巻く業界環境は一気に局面が変わってきた印象だ。

 技術トレンドの大きな節目を迎えているのがスマートフォンの心臓部となるアプリケーションプロセッサー(AP)だ。APは現在、FC(フリップチップ)CSP形態でパッケージングされており、この上にDRAMパッケージを積層するPoP(Package on Package)が主流となっている。しかし、サブストレート(基板)を起因とするコスト高に加え、低背化が限界を迎えており、新たなパッケージ技術の台頭が待ち望まれていた。
 PoPに代わる技術として注目されていたWide I/Oは、TSVによる追加工程をコスト競争が厳しいモバイル用パッケージで受け入れることができず、本格導入に向けた障壁となっている。また、Wide I/Oは本来、DRAMのバス幅拡大による低消費電力化が目的とされているが、現行のLPDDRの延命が今後も可能であるため、必然性が薄くなっているということも背景にある。
 こうしたなかで目下、APなどのロジック系パッケージで注目を集めているのがWLPだ。WLPは以前から電源ICなど小ピンデバイスを中心に広く採用されている。これらデバイスにはファンイン型が用いられ、チップサイズと外部電極領域が同等であるが、APなどではチップサイズよりも大きな再配線領域を設けることができるファンアウト(FO)型を用いており、従来弱点とされていた多ピンデバイスへの対応を可能としている。

(以下、本紙2015年1月14日号1面)



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