電子デバイス産業新聞(旧半導体産業新聞)
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2014/10/8(2112号)主なヘッドライン
コネクター市場、世界で5兆円が目前
技術ニーズは薄型化など3要素、これを満たす高精度金型がカギ

 本紙の推定では、コネクターの世界市場は現在、4.5兆円規模とみられる。2014年の生産額も好調に推移しており、このペースが維持できれば、14年度は5兆円の大台に乗ると予測される。牽引するアプリケーションはやはり、スマートフォン(スマホ)を核とするモバイル端末機器と自動車。自動車の電装化率の向上でハーネス需要が増加し、コネクター需要も右肩上がりの軌跡を描く。技術ニーズは大きく3つ。着脱個所の狭ピッチ化に伴うファインピッチの追求、嵌合高さの抑制に応える薄型化、高周波対応のためのノイズ対策だ。これらを三位一体で満足させるには高精度な金型が必須。ここに日本陣営躍進の背景が見えてくる。

 コンデンサーや抵抗器、インダクター(コイル)などの受動部品に対して、コネクターはスイッチ、ソケット、電線などとともに機構部品に属する。
 受動部品は半導体集積回路や単体部品のトランジスタ、ダイオードなどの能動部品と、電子機器内蔵の回路を駆動させる役割を担う。これに対し機構部品は、回路の駆動にはそれほど関与しない。どちらかといえば、補助的なイメージの強い電子部品群である。
 しかしながら、コネクターの市場規模は、コンデンサーの世界市場6.9兆円に続き、4.52兆円を形成している。しかも、電子情報技術産業協会(JEITA)参画の限られた日系メーカーだけで、すでに世界市場の約12%を制すなど、日本陣営の躍進が著しい電子部品分野である。
 コネクターには様々な種類があるが、大きくは着脱点が1本の同軸型と、着脱点が100本近くある多極型に分けることができる。
 同軸コネクターは、アンテナ周りのほか、通信用途や放送用途で使用されることが多い。変わったところでは、スマホ用のプリント回路基板(PCB)の製造時にアンテナ周辺の検査用途でも使用する。

(以下、本紙2014年10月8日号1面)



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