電子デバイス産業新聞(旧半導体産業新聞)
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2014/8/13(2104号)主なヘッドライン
台湾基板メーカー、FPC売上が急拡大
キンサスが日系を猛追

 本紙は、台湾主要基板メーカー12社の2014年上期(1~6月)累計売上高を集計した。合計で1908億台湾ドルとなり、前年同期比8%の増収を達成した。上期の市況は例年低調だが、14年は比較的高水準で推移している。
 背景は「大手ならびに中華圏スマートフォン(スマホ)メーカーの部品発注が旺盛なことや、中国でのLTE・4G対応の基地局向け高多層基板の需要が堅調」(基板材料関係者)といわれている。6月ベースでは前年同月比15%増と2桁成長になった。
 TPCA(台湾プリント回路工業会)が発表した台湾の主要基板メーカー39社の上期累計売上高は、前年同期比7%増の2371億台湾ドルとなった。このうちフレキシブルプリント配線板(FPC)は同20%増の431億台湾ドルで、市場拡大の最大の牽引車といえる。いまや全基板売上高の2割弱に上る。
 台湾FPC業界の好調の背景には、キャリアテックやフレキシウムなど専業メーカーが台頭してきていることに加え、台湾最大の基板メーカーZD Tech(Zhen Ding Technology)の存在が大きい。高機能スマホにはFPC基板が12~13個採用されており、FPC市場そのものの成長も見逃せない。
 13年に台湾最大の基板メーカーに躍り出たZD社の成長が加速している。6月の単月だけで見ると、同45%増もの驚異的な売上拡大となった。世界最大のEMS(電子機器の受託製造サービス)企業ホンハイグループをバックに持つ同社は、大量の基板を供給する役目を担うとともに、最近は同グループ以外への外販にも注力し、破竹の勢いで業績拡大を続けている。
 生産拠点を中国・深※(=つちへんに川)や江蘇省、山東省、河北省、遼寧省などに展開し、ホンハイの組立拠点に隣接して大規模な工場を構える。中国内陸部を中心に大型投資を継続し、量産規模で競合他社を圧倒、引き続きコスト競争力を確保する。
 ZD社は06年に設立された新興メーカー。当初はFPCなどの基板製造からスタートし、徐々にリジッド基板にも展開。最近ではスマホ向けのビルドアップ基板やパッケージ基板、フレックスリジッド基板などオールラウンドプレーヤーの側面を持つ。従来は日系基板メーカーが得意としていた指紋認証用のモジュール基板にも、今後本格参入するという。
 ナンヤPCBは、前年同期比2割の大幅増収を果たした。TPTやキャリアテックも同16%の大幅増となった。いずれもメーンボード向けが好調に推移した。
 一方、ユニマイクロンやハンスターなどはマイナス成長を余儀なくされている。ユニマイクロンは13年の年間売上高でZD社に首位の座を奪われたが、スマホ向けHDIや先端パッケージ基板などのハイエンド基板を中心に圧倒的な存在感を放っている。最新のMPU向けパッケージ基板の認定も取得済みで、近く量産を開始する。

(以下、本紙2014年8月13日号5面)



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◇ 東芝S&S社、投資2000億円を維持、メモリー中心に充当
◇ 京都大学、熱輻射を高速制御、従来比6000倍に向上
◇ 東芝 4~6月期、半導体 減収も高収益、メモリー微細化が貢献
◇ GENUSION、2G SSD発売へ、独自メモリーの記録メディア
◇ 旭化成 4~6月期、電子関連は減収増益、電子コンパスは数量拡大
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◇ オスラム、17年までに人員2割減、LED照明の普及を考慮
◇ チップス&メディア、HEVCのIP発売、9月に正式リリース
◇ WPG 4~6月期、業績過去最高に スマホが牽引
◇ LGイノテック 4~6月、HDI基板が復活、スマホ・タブレット向け拡大
◇ 太洋工業 1~6月期、FPC増収増益も 黒字化にあと一歩
◇ イノラックス、台湾に製造回帰か、中国の設備 移設検討
◇ シャープ 4~6月期、液晶売上高 7%増、上期は中国向け5倍に
◇ 東京工業大学、新たな導電フィルム、アルミナノファイバー採用
◇ 日本合成化学工業、ディスプレー用粘着剤を増産
◇ アドバンテスト 4~6月期、受注高 7年ぶり高水準、中国LTE需要で拡大
◇ 東京エレクトロン 4~6月期、SPE受注 高水準継続、上期予想を上方修正
◇ 住友精密工業、製造装置事業を強化、MEMSやSiC用を拡販
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