電子デバイス産業新聞(旧半導体産業新聞)
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2014/4/16(2087号)主なヘッドライン
有機EL照明パネル、事業化の判断分かれる
独自材料とプロセスが命綱

 「照明なのに、先行きはちょっと暗い」。有機EL材料メーカーの担当者がこうぼやくように、照明用有機ELパネルの事業化に関して参入各社の判断が割れている。事業化へ大型投資を決断する企業もあれば、早期の事業化を踏みとどまる企業もあり、判断は様々だ。果たして、下馬評どおり次世代照明としての地位を獲得できるのか。

 最も事業化に積極的なのがコニカミノルタだ。甲府サイト(山梨県中央市)に約100億円を投じ、樹脂基板フレキシブル有機EL照明パネルの量産出荷を今秋から開始すると発表。月間約100万枚の能力を備え、20年に売上高約500億円を目指す方針を明らかにした。
 同社は2007年から米GEとロール・ツー・ロールの製造技術などについて共同開発を進め、11年3月にこれを満了。その後はオランダのフィリップスに製造を委託していたが、その間も技術開発を進め、14年3月にはNEDOプロジェクトの成果として発光効率131ルーメン/Wのパネルを開発するなど、独自に技術を蓄積してきた。
 銀塩フィルムの製造で培ってきたフィルムへの塗布技術を持つこと、RGBの燐光材料をすべて自社で保有していることなどが事業化を決断できた背景にあると考えられる。
 三菱化学とパイオニアも3月から発光層塗布型照明パネルの量産出荷を開始したと発表した。このほど月間数万台分のモジュール量産ラインを東北パイオニア米沢事業所内に完成。販売を担当する合弁会社のMCパイオニアOLEDライティングは中長期で売上高100億円を目指す。

(以下、本紙2014年4月16日号7面)



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