電子デバイス産業新聞(旧半導体産業新聞)
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2014/2/5(2077号)主なヘッドライン
自動車Tier1、半導体内製化に『本腰』
差異化・付加価値戦略の源泉に、半導体企業との激しい駆け引きも

 デンソー、ボッシュなど自動車向け電機・電子システム系のTier1(一次下請け)企業が、半導体部品の内製化の動きを強めている。ハイブリッド車(HEV)や電気自動車(EV)の普及に加えて、先進運転支援システム(ADAS)搭載の動きが加速しており、自動車の電装化比率が大幅に向上しているためだ。クルマの機能向上や小型・低コスト化の流れを両立し、他社よりも特徴のある商品作りをいち早く実現するため、半導体を付加価値の源泉に位置づける。現状ではMEMSセンサーをはじめIGBTなどパワー半導体がメーンだが、SiCやGaNなどのポスト・シリコンを見据えた動きも見え隠れする。

■デンソー、ボッシュが先行
 国内外のTier1が半導体に照準を絞り、事業拡大に動き出したのはここ数年だ。特にデンソーは2009年に北海道千歳市で各種センサーモジュールの量産拠点を稼働させ、大々的な動きを見せ始めた。15年度までに総額240億円を投じて大規模な工場に育成する。一方、Tier1の雄ボッシュは2~3年前からIGBTモジュールの内製化に乗り出すなど、従来のセンサーやASICといったデバイスにとどまらず、パワー半導体の世界に踏み込んでいる。
 アイシン精機も国内の半導体企業に資本参加した。最大の狙いは、専用機能のIC化や、ECU(エレクトロニクス・コントロール・ユニット)やセンサーの小型化・低コスト化を積極的に推進するためだ。
 ドライバーの視野をよりスムーズに拡張する狙いからHUD(ヘッドアップディスプレー)システムも実車に搭載され始めたが、有機ELなどの表示デバイスをはじめ、MEMSミラーといった関連デバイスの内製化も本格化する可能性がある。

(以下、本紙2014年2月5日号1面)



◇ ボッシュの電装化戦略、半導体自社開発 外販も強化、自動運転技術にも積極貢献
◇ ルネサス、鶴岡工場 ソニーに売却、積層型CISの量産に活用
◇ TSMC 10~12月期、設備発注額は4割減、年前半の大型投資が影響
◇ サンディスク 14年投資、最大で17億ドル投入、3D試作ラインも整備
◇ 東芝 電子デバイス、4~12月は過去最高益、メモリーが牽引
◇ 日本電産、脱HDD鮮明に、一般&小型モーター急成長
◇ ローム、超小型WiFiモジュール、47%小型化に成功
◇ 14年のパソコン市場、マイナス成長に歯止め、ガートナー調べ
◇ インフィニオン、PHEVにらみ戦略構築、300mmでIGBTを製造
◇ ams、消費電力5割低減、LED照明向け光センサー
◇ インテル、14nmの量産開始、性能を40%以上向上
◇ LGイノテック、LED売上高 照明用も減収
◇ 3Dパッケージ、材料各社の提案活発化、先入れ材・仮固定材の開発加速
◇ AT&S、日本市場を本格開拓、車載・産業用途に展開
◇ ユニオンツール 13年11月期、増収増益でV字回復、新製品投入が効果発揮
◇ CMK、国内子会社を閉鎖、ALIVH生産も終息
◇ タカノ、14年度はV字回復見込む、検査計測機器事業
◇ グンゼ タッチパネル事業、売上高1.5倍以上に、14年度はリソ装置など導入
◇ 日本電気硝子、厦門にガラス工場、15年後半に第1期稼働
◇ シャープ、IGZOタブレット、電子黒板と連携可能に
◇ ASML 10~12月期、受注高 過去2番目の高水準、メモリー投資拡大が貢献
◇ 第一工業製薬、四日市に新工場、電子材料と機能性樹脂
◇ 東レ、感光性接着フィルム、中空構造形成用に
◇ 三益半導体 半導体事業、上期は110億円計上、再生ウエハー好調
◇ サムスンSDI、西安に電池新工場、3者合弁で6億ドル投資
◇ 神州巨電、北京市に開発拠点、EV用LiBを開発
◇ ソーラーフロンティア、地元と立地協定締結、14年春着工の東北工場
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