電子デバイス産業新聞(旧半導体産業新聞)
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2020/8/27(2412号)主なヘッドライン
非接触パネル、コロナでニーズ急浮上
ホバーや空中映像に注目、タッチレスの技術提案も増加

VWの「Center of Excellence(CoE)」
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 新型コロナウイルスの世界的な流行で、衛生面への意識が大きく変わった。手洗いやうがい、マスク着用の重要性が説かれるなか、不特定多数の他人が触れるものへの嫌悪感も顕在化させた。こうしたことから、にわかに関心を集めている技術がホバー操作ディスプレーや空中ディスプレーといった「非接触パネル」だ。従来開発や提案はされてきたものの、実際のニーズを捉えるのが難しかったが、コロナで要求が拡大しつつあり、技術を持つメーカーは急ピッチで製品化を進めている。

 ホバー操作とは、画面から数cm離れた地点から任意の画面を操作するもの。このセンサーには、スマートフォン(スマホ)に用いられるマルチタッチ可能な静電容量式センサーの相互容量式、単に触った場所を検知する自己容量方式、これらのハイブリッド方式、赤外線(IR)センサーなどが用いられている。ホバー操作するには、これらセンサーの感度を上げ、ノイズ対策を施せば良く、技術的にはほぼ確立されていると言ってよい。
 コロナ以前は車載ディスプレーへの早期採用が期待された。ボタンを押す操作が少なくなれば運転に集中できる要素になるが、一方で、車内で手を振る行為が他の運転手に誤解を与えかねないことや、誤動作の懸念が払拭できなかったことなどから、採用は進まなかった。要するに「用途開拓が難しかった」のだ。
 だが、コロナによって、不特定多数の人間が触るところすべてで非接触ニーズが顕在化した。券売機や自販機、ATM、トイレ、エレベーターといった公共の場に加え、照明やドアといった家庭内でも「触りたくない」ニーズが急浮上。以前から想定されていた用途も含め、これまで難しかった用途開拓が一気に拓けてきた。
(以下、本紙2020年8月27日号2359面)




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