電子デバイス産業新聞(旧半導体産業新聞)
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2013/2/13(2027号)主なヘッドライン
STT-MRAM、有効市場規模 250億ドル視野に
Gビット級でメーンメモリー狙う、プロセッサーのキャッシュ用にも

 MRAMは、磁気素子における電子のスピンをメモリーとして利用するため、材料劣化がなく、書き換え回数が事実上無限の不揮発性メモリーだ。SRAMレベルのサイクルタイム、DRAMレベルの容量を実現できるとされ、次世代のメーンメモリーだけでなく、プロセッサーのキャッシュを想定した開発も盛んで、日米韓台などの主要デバイスメーカー、研究機関、さらには装置・部材メーカーを巻き込んだ開発の主導権争いが怒涛の勢いで進められている。

■エバースピンが先行
 2012年11月、米エバースピン・テクノロジーズ社が世界初となる64MビットSTT-MRAM(90nmプロセス)のサンプル出荷を開始したことで、MRAMは新たな時代へと突入した。
 同社が06年から量産出荷してきた第1世代のMRAMは、書き込みに「電流磁場方式」を採用したもので、磁気素子の上下にあるビット線とワード線に電流を流して磁場を発生させて磁化方向を変えるため書き込みに必要な電流が大きく、また、構造上セルサイズの小型化にも制約があり、スケーラビリティーに欠けるとの声が上がっていた。
 だが、第2世代品にあたるSTT-MRAMは、磁気素子に直接電流を流して電子スピンにより可動磁性層の磁化方向を変える「スピン注入磁化反転」(STT)を書き込み方式に採用した。これによって書き換えに必要なアクティブ電流の大幅な低減や、ギガビット級の大容量化が視野に入った。SRAM代替からメーンメモリーとしてのDRAMの置き換えを見据えると、有効市場250億ドル規模という超巨大市場が見えてきたのだ。



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