電子デバイス産業新聞(旧半導体産業新聞)
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2013/2/6(2026号)主なヘッドライン
大型有機EL、パネル構造4社4様に
ソニーとパナソニック、成膜に違い、サムスンは商品化に慎重

 「韓国メーカーにとってはサプライズだっただろう」。こう評されるのは、先ごろ米ラスベガスで開催された家電見本市「2013 International CES」にソニー、パナソニック、台湾AUOが出展した56インチ4K有機ELパネルだ。12年6月にソニーとパナソニックが共同開発を発表して以来、初めてのお披露目となった。テレビ事業の再編という大仕事はまだ道半ばで、開発品の成熟度も完成の域にはまだ遠いのだろうが、総務省が4K放送の開始時期を前倒しし、14年夏にも開始するという追い風も吹き始めた。おぼろげに見えてきた協業のかたちと事業化の道筋を追った。

 ソニーとパナソニックに共通している点は、背面基板(バックプレーン)に用いた酸化物TFT(IGZO)の製造パートナーとして台湾AUOが関与していることだ。このバックプレーンはAUOの龍潭第6世代(6G)ラインで製造された。ソニーの特色であるトップエミッション構造を用いた点も共通。ちなみに、IGZOの構造はシャープが中小型で量産しているパネルとは若干違う。
 一方、ソニーとパナソニックでは有機ELの成膜と構造が異なる。6Gガラスを2分割し、RGBを全面に蒸着して得た白色発光にカラーフィルター(CF)を用いたソニーに対し、パナソニックはRGB塗り分け方式を採用した。
 つまり、IGZO+WRGB蒸着+CF方式(ボトムエミッション構造)の韓国LG、低温ポリシリコン(LTPS)+RGB塗り分け蒸着方式の韓国サムスンを加えると、4社4様の構造で大型有機ELを実現したことになる。



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