次世代蓄電池、量産への投資始まる
全固体が先行、新材料も採用、空飛ぶクルマ含め車載が中心
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リチウムイオン電池（LiB）に続く次世代蓄電池への投資が始まった。急先鋒は全固体電池。米ベンチャーのソリッド・パワーがコロラド工場を8月に完成させ、Charge CCCV（C4V）もニューヨーク工場を年末から稼働させる。LiB最大手の中国CATLは、シリコン（Si）ウエハーを活用した半導体系生産ラインを厦門工場に一部稼働。リチウム硫黄電池（LiSB）では、英オキシス・エナジーがブラジル・ミナスジェライス州でセル工場を22年に稼働させる。用途は車載、民生機器やESSなどが考えられるが、エネルギー密度が飛躍的に高まるため「空飛ぶクルマ」への期待も高い。
全固体電池は、現行LiBの電解液である有機溶媒を無機固体電解質などに代替したもの。正極材と負極材は基本的にLiBと同じだ。正極材にはニッケル、コバルト、マンガンとリチウムの酸化物であるニッケル酸リチウム、コバルト酸リチウム、マンガン酸リチウム、さらにはこれら3つを組み合わせた3元系が使われる。負極材にはグラファイトを用いる。固体電解質は硫化物系と酸化物系が候補に挙がっており、前者が先行して採用される見込みだ。
（以下、本紙2019年11月14日号1面）
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