電子デバイス産業新聞(旧半導体産業新聞)
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2012/12/12(2019号)主なヘッドライン
GaAs IC市場、右肩上がり継続
関連企業 好業績を連発、モジュール化に高い付加価値

 スマートフォン(スマホ)&タブレット端末の普及とマルチモード/マルチモード(MMMB)化を背景に、GaAs(ガリウム砒素)ICの市場拡大が続いている。調査会社の(有)ナビアンによると、2012~16年の年平均成長率は、パワーアンプモジュール市場(PAM)が17.1%、アンテナスイッチ市場が18.9%と高成長が続く見通しだ。だが、すべての参入メーカーが成長に浴せるわけではなく、赤字に苦しむメーカーもある。サプライチェーンからその背景を探ってみた。

 マイクロ波IC用GaAsウエハーを供給しているのは世界で5社。このうち中国のチャイナクリスタルはシェアがごくわずかにとどまるため、日米独の4社が市場を形成している。
 これにHBTやHEMTのエピを積む専業がエピファンドリーだ。業界首位の英IQEは米RFマイクロデバイス(RFMD)からエピ工程の工場を買収し、長期の供給契約を締結した。台湾VPECは、09年4~6月期から14四半期連続で営業利益率が20%を超えている。国内では、HEMTエピに強みを持つ住友化学が千葉工場に新棟を建設中だ。日立電線は世界で唯一、ウエハー製造~エピ成長を一貫で手がけることができる。
 エピ工程には、今後も成長の芽がある。BiFETやBiHEMTといった複雑なエピ構造を必要とするICの登場が見込まれるためだ。BiHEMTは一般的なHBTに比べてエピ工数が3~4倍も多い。現在はまだごく一部のデバイスでの採用にとどまっているが、MMMBの進展によっては、こうした高付加価値のエピ需要が高まることも十分に考えられる。




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