電子デバイス産業新聞(旧半導体産業新聞)
新聞情報紙のご案内・ご購読 書籍のご案内・ご購入 セミナー/イベントのご案内 広告のご案内
2012/11/21(2016号)主なヘッドライン
中国、IGBT量産本格化
海外企業買収で高速鉄道用も、エピウエハーから一貫生産へ

 これまでパワーディスクリート中心だった中国のパワー半導体製造は、ついにIGBT(絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ)の量産時代に入った。人件費やエネルギー価格の上昇が省エネ需要を喚起し、国産サプライチェーンが整いつつある。一気にハイエンド化を目指す、中国メーカーの取り組みを追う。

 中国は過去10年間、「世界の工場」として家電製品や自動車、産業機械などの製造を拡大してきた。生産増に伴って電源ユニットの需要も右肩上がりで上昇し、パワー半導体の需要は2桁成長が継続。その結果、中国のパワー半導体市場は240億人民元(約3000億円)に達し、2015年には330億人民元(約4200億円)に拡大する勢いだ。なかでもIGBTは16.5億人民元(約210億円)市場となり、15年まで平均10%前後の成長が続くと期待される。
 近年は中国でも人件費やエネルギー価格の上昇が経営や生活を圧迫し、省エネに対する需要が高まっている。政府は「節能恵民」という省エネ家電の販売補助金制度を実施し、エアコンや冷蔵庫などに最大400人民元(約5000円)の補助金を支給している。これが追い風となり、エアコンは年間販売台数5600万台のうち、インバーター化率が40%近くまで上昇する見通しだ。
 産業界もまた、生産現場の省エネ化を推進。電力使用を効率化する汎用インバーターの導入が拡大しており、太陽光発電やLED照明の利用も増えようとしている。
 パワー半導体の需要増に呼応し、中国でもパワー半導体の製造が拡大している。パワーディスクリートやパワーMOSFETに加えて、IGBTを生産する半導体工場も現れている。




◇ 国内半導体大手12社 12年度はマイナス成長に、デジタル家電の不振が直撃
◇ 浜松ホトニクス、本社隣接地に新工場、8インチでMEMS量産
◇ ローム、生産体制を再編、国内ラインを統廃合
◇ 旭化成 12年度、電子関連の投資圧縮、不要不急を見直し
◇ Brolisセミコンダクターズ、リトアニアに新工場
◇ IMEC、MRAM開発で協業、TEL、キヤノンアネルバと
◇ IMEC、CNTメモリー ナンテロと開発
◇ ローム 4~9月期、営業利益約73%減、希望退職者を募集
◇ 旭化成 4~9月期、電子関連は大幅減益、スマホ向け好調維持
◇ 富士通セミコン 7~9月期、デジタル低調で減収赤字に
◇ SMIC 7~9月期、売上高 過去最高を記録、10~12月期も増収見込む
◇ 中国「節能恵民」、補助金制度を拡充、エアコン増額、冷水器も
◇ イビデン、通期予想引き下げ、MPU用基板が低迷
◇ サムスン電機 7~9月期、PKG基板好調、FC-CSPが牽引
◇ デクセリアルズ、売上高1000億円目標に、新規領域開拓へ意欲
◇ 日本写真印刷、フィルムセンサー増産、76億円を追加投資
◇ 日本ゼオン、敦賀市に新工場、中小型用光学フィルム
◇ 日本精機、有機EL照明 好調、長寿命化も達成
◇ 東京エレクトロン 7~9月期、SPE受注高 12%減、今期2度目の下方修正
◇ GTAT、営業利益8割減、人員25%削減を発表
◇ ルビコン 7~9月期、純損益が黒字転換、サファイア価格戻らず
◇ JX日鉱日石エネルギー、PVウエハー撤退、採算悪化で継続断念
◇ トクヤマ、シリコン事業失速、12年度上期は赤字に
◇ 昭和シェル石油 7~9月期、太陽電池の収益改善、前年同期比で2割増収
◇ 三星ダイヤモンド、パターニング装置 新製品を来春発売
サイト内検索