電子デバイス産業新聞(旧半導体産業新聞)
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2017/8/31(2260号)主なヘッドライン
18年のiPhone、液晶1モデル継続
フレキ有機EL まだ揃わず、「COF確保」もカギに

 FPD各社から量産計画が相次いで浮上しているスマートフォン(スマホ)用フレキシブル有機ディスプレーだが、量産できているのは現在まだサムスンディスプレー(SDC)のみだ。iPhone2017年モデルの発表を間近に控えているアップルは、当初「3モデルすべてフレキシブル有機EL」と目されていた18年モデルに液晶搭載機種を1つ残す公算が大きい。将来的には供給過剰も予測されるが、18年以降にハイエンドスマホからミドルクラスへ採用を拡大していくにはコストダウンが不可欠で、その要素の1つとしてドライバーIC周辺のサプライチェーンがカギになりそうだ。

 「スマホ用有機ELは供給過剰のなかで市場が成長する。これまでの他のパネルと同様に、パネル価格下落により、供給が需要を作る」。調査会社のDisplay Supply Chain Consultants(DSCC)のアジア代表、田村喜男氏はこう分析する。同社の調べによると、FPD各社の近年の旺盛な増産投資により、スマホ用LTPS液晶の供給能力は「前年比で3割増加し、供給過剰の状態。有機ELも含めると4割も多い」といい、「18年以降は、ミドルクラスのスマホを巡り、リジッド有機EL(ガラスベース)とフルアクティブLTPS液晶の価格競争が激しくなる」と分析する。田村氏は「そのなかでSDCの値付けがカギを握る」とも指摘している。
 DSCCでは、アップルのiPhone18年モデルのパネル調達量を2.7億台、このうちフレキシブル有機ELが2.1億台(17年の調達量見通しは7000万台)、残る6000万台はフルアクティブLTPSと旧モデルが半分ずつになるとみている。アップルは将来的にSDCに加えLGディスプレー(LGD)からも調達したい意向だが、LGDが17年下期に立ち上げる同社初の6Gハーフライン「亀尾E5」は韓国製の蒸着装置を用いており、アップル仕様のパネルを生産するのは18年上期稼働予定の6Gハーフライン「坡州E6」からになる。

(以下、本紙2017年8月31日号1面)



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